藤澤桓夫(ふじさわ・たけお 1904-1989)

門人>芸術家など

小説家。黄坡の長男。旧制大阪高校在学中、同人誌に発表した小説「首」が横光利一・川端康成に激賞され、新感覚派の若手として登場。黄坡は小説に反対だったが、石濱純太郎が支援してくれた。東京帝国大学英文科に進んでからは新人会で活躍しプロレタリア文学『傷だらけの歌』を書く。のち大阪にもどり、『花粉』『新雪』などの評判作を書き、関西を代表する作家となった。織田作之助、司馬遼太郎、田辺聖子はいずれも桓夫の薫陶を受けている。関西大学に泊園文庫が一括寄贈されたのは桓夫の決断による。

その著書は谷沢永一・肥田晧三「藤澤桓夫先生著書目録」(『混沌』第2号、中尾松泉堂書店、1975年)が網羅している。

J67-0001.jpg藤澤桓夫