中村彌三郎(なかむら・やさぶろう 1883-1931)

門人>芸術家など

能楽師、ワキ方。大阪平野町の生まれ。泊園書院で南岳について漢学を修め、詩歌や能の歴史にも詳しい教養人であった。当時宗家の福王家は十四世福王繁十郎盛哲が没して宗家が一時中絶していたが、彌三郎は「福王会」を主宰して宗家の復興をはかり、上方の能楽伝統を守った。すこぶる多趣味で、和歌や俳句、絵画にも造詣が深かった。