岸田吟香(杉山栄『先駆者 岸田吟香』岸田吟香顕彰会,1952年)
ジャーナリスト・実業家。美作(岡山県)の豪農の子。安政3年(1856)東畡に入門し、中国語と漢学を学ぶ。ヘボンの『和英語林集成』編纂に協力し、維新後、東京日日新聞の主筆として活躍する。その後、東京銀座に楽善堂を開いて売薬業を始め、中国にも販路を広げた。中国各地に病院を設けた同仁会や、上海の東亜同文書院の設立など、実業家・教育家としても業績をあげた。洋画家の岸田劉生はその四男。