南岳「華岡積軒墓誌銘」稿本
医師。華岡青洲の弟の鹿城の子。名は直、通称直蔵、のち良平。大坂生まれ。幼くして父と死別、華岡南洋(青洲の女婿)のもとで育てられ、南洋の子の青洋とともに家業としての外科医術を授けられた。二人は天保14年(1843)、そろって東畡に入門しており、『泊園書生姓名録』癸卯年にその名が見える。積軒は人物・技術ともにすぐれ、南洋の女婿となって家督を継ぎ、四つ橋に分家した青洋とともに浪華の名医として知られた。墓碑文は南岳の撰。