愛珠幼稚園と南岳

大阪の愛珠幼稚園は明治13(1880)年、東区北浜(現中央区北浜)に滝山瑄(せん)、豊田文三郎らによって開設されたわが国初の町立幼稚園である。「愛珠(あいしゅ)」の命名は南岳によるもので、唐の詩人白居易(白楽天)の「哭崔児詩」に「掌珠一顆児三歳」、「阿崔」の詩に「方看掌弄珠」とあるのにより、掌の中で珠(たま)をめでるように幼な子をいつくしむという意味をこめている。その木造平屋建ての園舎は現在もなお用いられ、国の重要文化財に指定されている。

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大阪市立愛珠幼稚園
(同園ホームページによる)