システム理工学部

クローズアップ授業 クローズアップ授業

数学科

村林 直樹 教授
科目名:代数学I

新しい用語がたくさん出てきますが、 しっくりこない時は例を自分でいくつか 作ってみましょう。 新しい用語がたくさん出てきますが、 しっくりこない時は例を自分でいくつか 作ってみましょう。

この「代数学 I 」では代数系の基礎である群について学びます。ある演算を備えた集合で、いくつかの条件をみたすものを群といいます。演算とは2つの元 a, b に対して、第3の元 ab を対応させるある規則のことです。最初に群の概念に到達したのはフランスの数学者ガロアで、今から約200年前のことです。ガロアは群の可解性という概念を見出し、それを用いて5次以上の代数方程式に解の公式が存在しない理由を見事に解き明かしました。しかしその先進性と天才であるが故の記述の不親切さによりその論文が理解されるまでにかなりの時間を要しました。その後、数学者によって群の重要性が認識され、群論という分野が発展してきました。この講義では部分群、正規部分群による商群、準同型定理、直積群、可解群、有限生成アーベル群の基本定理について解説します。特に重要なのは、2つの群を結びつける準同型写像と商群の概念です。これらを理解するには「集合と位相 I 」で学ぶ、写像や同値関係と商集合を理解しておく必要があります。

物理・応用物理学科

伊藤 誠 教授
科目名:統計力学I

「膨大な計算」という困難をどう避けるか? この講義の鍵はそこにあります。 「膨大な計算」という困難をどう避けるか? この講義の鍵はそこにあります。

「統計力学」の考え方を学ぶことで、「正攻法ではうまくいかいない場合に、どうやって困難を回避して、問題の解決にたどりつくか」という問題処理に必要な思考プロセスを経験して欲しいと思っています。講義の内容は高校で学ぶ「熱と気体」の応用にあたるので、高校でしっかり勉強しておけば理解は早いでしょう。また、統計力学のベースとなる「確率・統計」は私たちの生活に最も身近な数学の一つ。確率を使って物理を考えることに、初めはとまどう学生が多いのですが、確率・統計論の初歩的な知識があれば十分理解できると思います。

機械工学科

青柳 誠司 教授
科目名:特別研究(ロボット・マイクロシステム研究室)

マイクロマシン技術で作製したセンサをロボットに応用しています。 マイクロマシン技術で作製したセンサをロボットに応用しています。

半導体微細加工を応用したMEMS(Micro-electro-mechanical Systems)技術を用いて、新しい高感度センサの開発を行っています。例として、蛇腹状吸着パッドの表面に導電ポリマーをコートして、抵抗変化型の力覚機能を持たせました。その情報をもとにロボットが手先の姿勢を制御して様々な物品を把持することができます。また物体の画像認識の研究にも取り組んでいます。AI(人工知能)を用いて、指定した物体がどこにあるかを検出できます。そこにロボットの手先をアクセスさせ、先のセンサ付きパッドで物体を把持することができます。本研究室では生体の高度な機能を工学的に模倣するバイオミメティクスの研究も行っています。蛸の吸盤を模倣した吸着グリッパ、ヤモリの足裏を模倣した粘着突起、蚊の口器を模倣した無痛注射針、モリアオガエルの手指を模倣したロボットハンド等を開発しています。

電気電子情報工学科

前田 裕 教授
科目名:特別研究(電子制御研究室)

コンピュテーショナルインテリジェンスのおもしろさを、 体感してほしい。 コンピュテーショナルインテリジェンスのおもしろさを、 体感してほしい。

人間に代表される生体系の高度な情報処理機能は工学的にも極めて興味深い研究対象です。コンピュテーショナルインテリジェンスと呼ばれる技術や理論、計算手法の体系には、ニューラルネットワークやファジィ理論、カオス、群知能など、生体系に由来した興味深い技法が含まれています。この研究室では、このようなコンピュテーショナルインテリジェンスについて、ソフトウェアによる実験ということだけでなく、基礎理論に重点を置いた解析からハードウェアを用いた実現手法の開発、また、これをどのような分野に応用するのかというような多面的な観点から、ロボットの制御、信号処理、電子回路設計に関連づけて研究を行っています。

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