システム理工学部

学術情報一覧 表彰・受賞一覧 -教員- 学術情報一覧 表彰・受賞一覧 -教員-

機械工学科 多川 則男 教授が文部科学大臣表彰 科学技術賞(研究部門)を受賞

氏名

多川 則男

所属

システム理工学部 機械工学科

受賞年日

2020年04月07日

大会・団体名

文部科学省

受賞名

文部科学大臣表彰 科学技術賞(研究部門)

研究テーマ等

情報機器におけるナノ機械工学と革新実用化技術の先駆的研究

賞の概要

高度情報化が進む社会では、情報を記録・再生する大容量ハードディスクの記録容量・処理速度のさらなる高性能化が期待されています。そのためには、磁気ディスク本体の改良だけでなく、ディスク上に位置する磁気ヘッド(スライダ)の浮上量を極限まで微小化する技術が求められています。
多川教授は従来の考え方とは逆の発想で新しい概念の浮上量制御技術を開発。浮上量を小さくするために多発していたスライダとディスクの吸着問題の解決を目指し、世界で初めて、実機レベルでの非接触起動停止方式を創製し、1997年に実用化されました。また、2段構成から成るマザーシップ型スライダも開発し、この設計概念は2007年に実利用化されました。さらに、ディスク上に塗布されている潤滑剤分子の存在形態を解明し、単分子膜厚1nm以下の潤滑剤を開発・実用化するとともに、熱アシスト磁気記録の開発にも貢献しました。これらの技術により、ハードディスクの記録密度は1,000倍に達し、IoT活用社会を支えるインフラの構築、およびナノ機械工学の進展に大きく寄与しました。

このページの先頭へ