機械工学科 古城 直道教授,山口 智実教授,廣岡 大祐准教授が公益社団法人 砥粒加工学会において砥粒加工学会 論文賞を受賞
氏名
古城 直道,山口 智実,廣岡 大祐
所属
システム理工学部 機械工学科
受賞年日
2024年03月08日
大会・団体名
公益社団法人 砥粒加工学会
受賞名
砥粒加工学会 論文賞
研究テーマ等
メカノケミカル砥石表面のBaSO4砥粒が単結晶シリコンの超仕上げ性能に及ぼす影響
賞の概要
【学会について】
砥粒加工学会は,砥粒加工研究会(1956年発足)および関西砥粒加工研究会を母体として,砥粒加工に携わる技術者・研究者で構成されています. JSAT(Japan Society for Abrasive Technology)の呼称で国際的にも注目され,砥粒技術,工具技術,加工技術,加工機械,計測技術,マイクロ・ナノ加工技術など,精密加工に関わる技術を総合的にとらえる学会として活動するとともに,若手技術者の教育と技術の継承に努めています.新素材,半導体,精密機械,自動車,航空・宇宙, エネルギー・原子力,環境・医療,電気・通信,光,ITなど広範囲な技術分野を基盤として運営しています.
論文賞は,砥粒加工学会誌の過去1年間に掲載された論文を対象とし,内容が優秀と認められるものに対して,先端的な加工およびその関連分野に関する学術を奨励し,先端的な加工の発展を促進することを目的として贈賞するものです.
【論文内容】
単結晶シリコンの超仕上げにおいて,化学的作用をもつ硫酸バリウム(BaSO4)砥粒を含むメカノケミカル超砥粒砥石の開発によって従来のダイヤモンド砥石よりも仕上げ性能の向上,高寿命化が実現されました.本報では,メカノケミカル超砥粒砥石において,砥石表面のBaSO4砥粒の割合と超仕上げ性能との関係を調査しました.その結果,目直し後に対して超仕上げ中に砥石作業面内のBaSO4砥粒がある程度維持され,作業面以外の砥石表面のBaSO4砥粒が次第に破砕すると,高い結晶性が保持された良好な仕上げ面が得られました.一方で,BaSO4砥粒の割合が大きく減少すると,機械的除去作用が主体となるため仕上げ面粗さが悪化し,結晶性が低くなることがわかりました.