環境都市工学部

都市の防災・環境・交通問題を解決し、安全・安心で快適な未来都市を創造する。 都市の防災・環境・交通問題を解決し、安全・安心で快適な未来都市を創造する。

  • 写真提供:阪神高速道路株式会社

現代の都市は、高度な機能を備えた社会基盤・情報基盤により支えられ、発展してきました。しかし、人口の過密、交通混雑、環境汚染、自然災害に対するもろさなど、多くの問題が表面化しています。これらの問題に取り組むには、都市を社会システムとして幅広い観点からとらえ直し、さまざまな情報の整理に基づいて、そのシステムを計画し、設計し、管理・運営していかなければなりません。本学科では、自然環境に調和した持続可能な都市を創造するため、環境、情報、マネジメントなども含めた統一的な視点に基づき、都市システムを計画、設計および維持管理するために必要な知識と技術を修得し、まちづくりを担う技術者・研究者となることをめざします。

学びのスタイル

理工学研究科 環境都市工学専攻
博士課程前期課程 2025年3月修了
横関 邦彦

研究テーマ

炭素繊維強化樹脂材を用いた接着補強・補修工法におけるはく離発生確率の推定

確率論を使ったシミュレーションでリスクを解析し工事のコスト・作業負担軽減につなげる。 確率論を使ったシミュレーションでリスクを解析し工事のコスト・作業負担軽減につなげる。

鋼橋や鉄筋コンクリート構造物などを補修・補強する際、CFRP板という炭素繊維強化樹脂でつくった板を接着させる方法があります。CFRP板は軽く、接着剤で貼り付けられるため、足場を組む工程を省略できたり、作業者にかかる負担を削減できるというメリットがあります。しかし、断面急変部で応力集中が生じるため、鋼部材の弾性変形範囲内でCFRP板がはく離してしまうことが懸念されています。はく離がどのような条件において、どんな確率で起こるのかを明らかにすることが、私の研究の目標です。研究は、コンピュータを使ったシミュレーションが中心です。確率論をはじめ、これまで学んだ数学の理論をプログラムに落とし込む力が求められます。また先行研究の論文を読んで課題点をつかみ、その解決に必要な手法を考えながら研究を発展させる姿勢も重要です。試行錯誤の連続ではありますが、一連のプロセスを経験したことで、問題の本質を見極め、必要な情報を素早く収集する能力が身に付いたことを実感します。

この学科を選んだ理由

高度経済成長期から50年以上が経過し、当時大量に建設された道路や下水道、港湾などのインフラ設備の劣化が進んでおり、さらに大規模自然災害が続発し、私たちが暮らすまちはダメージを蓄積させています。安全なまちづくりやまちの強靭化につながることを学びたいと思ったのが、本学科を選んだきっかけです。

将来の目標

災害が多いこの日本で、人々が少しでも安心して暮らせるまちづくりに貢献できるよう、研究を通して培った知識を生かし、さらに技術力や経験を積み重ねたいと思います。

数学の力を応用して幅広い領域のリスクを解析し、より良いまちづくりや技術につなげる

私たちの研究テーマであるリスク解析は、数学を応用して機械や電気、さらには金融と幅広いテーマに応用することができます。横関さんの研究は土木部門の課題解決に資するものですが、水素自動車や飛行機にも応用できる可能性を秘めています。今後も数学の力を生かして、安全・安心なまちづくりや、新しい技術開発に取り組んでほしいと思います。

都市システム工学科
兼清 泰明教授

学びのキーワード

【まちづくり】
【スマートシティ】
【レジリエンス】

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学科・コースの特徴

3年次からコースに分かれて学習します。

都市インフラ設計コース

美しい都市を創造し、より安全にするために、
都市の社会基盤を機能的に設計・建設・維持管理できる技術者を目指します。

◆特徴:道路・鉄道・橋・トンネル・上下水道・河川・港湾などの社会基盤施設を設計・建設・維持管理するために必要な知識を学びます。自然条件、社会条件、環境条件を総合的に判断して、社会基盤施設や構造物をデザインする方法を学びます。

社会システム計画コース

多様な社会を円滑に、より快適にするために、
社会システムを包括的に計画し、企画立案・開発・マネジメントできる技術者を目指します。

◆特徴:人口減少や地球環境の変化に適応し、都市社会を持続的に発展させる方法を学びます。市民のニーズ・意見をくみ上げて、包括的に計画を立案し、防災、交通、通信、生産・流通など、社会を支えるシステムを効率的に管理・運用する方法を学びます。

  • 19世紀の橋と新交通システム

  • 歴史・景観に配慮した河川整備

  • 減災効果の高い
    鋼・コンクリート合成護岸

  • 健康まちづくりの未来デザイン

  • 都市をバーチャル空間で再現

  • スマートフォンで都市を安全に

取得できる資格

所定単位を修得し申請することで資格を取得できるもの

測量士補

卒業時に受験資格が得られるもの

甲種消防設備士

試験が一部免除されるもの

土地家屋調査士(測量士補取得が必要)

所定単位を修得し一定の実務経験を積むと資格を取得できるもの

測量士

一定の実務経験を積むと受験資格が得られるもの

土木施工管理技士
建築施工管理技士
造園施工管理技士
コンクリート診断士※1※2
コンクリート構造診断士※1※2
コンクリート主任技士※1
コンクリート技士※1
土木鋼構造診断士※2
土木鋼構造診断士補※2

  • ※1 所定単位を修得することが必要
  • ※2 講習を受講することが必要

資格によっては、学部あるいは大学院在学中に受験資格が得られるものもあるので、詳細な要件についてはそれぞれ確認してください。

所定単位を修得すると資格を取得できるもの

中学校教諭一種免許状〔数学〕
高等学校教諭一種免許状〔数学・情報・工業〕
司書、司書教諭、学芸員

資格取得に配慮したカリキュラムが組まれているもの

技術士※3
土木学会認定技術者
シビル・コンサルティング・マネージャー
情報処理技術者(応用情報技術者)

  • ※3 技術士第一次試験の受験が免除されます。

都市システム⼯学科の教育プログラムは、2024年度までJABEEの認定を受けています。

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