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挫折しない統計学入門 数学苦手意識を克服する

浅野 晃

(オーム社/2017年1月刊/256頁)

異文化コミュニケーション論―グローバル・マインドとローカル・アフェクト

内容紹介

私は、幅広い専攻の学生のいる講義で統計学を教えるときには、統計学の計算そのもの以上に、「統計学の計算は、どういうつもりで何をやっているのか」という、いわば「統計学のこころ」を説明してきました。

 

「統計学のこころ」は、数学で書かれています。自分の講義では、取っつきやすくするために「ここで用いる数学は、+、−、×、÷、平方根、累乗の6種類のみだよ」と最初に説明しています。しかしそれでも、平均の計算で∑記号(総和)が出てきたらもうだめ、という受講生が、残念ながら少なからずいます。そこでつまづいたのは、数学ができないからではないのです。ただ、数学での記号の使い方や数学の「ものの言い方」を知らなかった、あるいはたまたま忘れていただけなのです。それだけのために、統計学に接する機会を失ってしまうのは、とてももったいないことです。

そこで本書では、「統計学のこころ」を学ぶ前に、数学準備編として「数学のこころ」を説明する章を用意しました。そこでは、「数学の本を読むとは」という説明から始めて、数学の論理と日常の論理の違い、変数と定数、さらに数学でよく用いる「ギリシャ文字」の説明をつけました。そして、上にあげた累乗や平方根、それに∑記号のような独特の表現のしかた、さらに関数と微分・積分の考え方も説明しました。

このような数学の準備運動のあと、統計学の説明に進みます。ここでは、集めたデータが「ただ大小バラバラなのではなく、どうバラバラなのか」を分析する「記述統計学」を説明し、さらに、確率の考えにもとづいて、集めたデータを使って集めていないデータまでも分析する「統計的推測」を説明します。

著者からのひとこと

統計学の入門書を執筆するのは、これで3冊めです。今回は、前2冊とは違い、「数学準備編」をつけました。統計学の入門に必要な数学を解説する本は、一度書いてみたかったものです。私は、統計学を知るためには数学は必要だと考えていて、「数式を使わない~」には反対です。ただ、数式への抵抗感を少しでも減らしてもらえれば、と思って、この本を書きました。

なお、本書の執筆の一部は、平成28年度関西大学研修員となり、研修費を受けて研究・執筆活動に専念していた期間中に行いました。

目次

  1. はしがき
  2. 第1部 数学準備編
  3. 第1章 数学は「ウノ」ではなく「ページワン」だ
    1. 1.1 数学は「ウノ」ではなくトランプの「ページワン」
    2. 1.2 数学の本の読み方:数学者だってスラスラとは読めません
  4. 第2章 「実現できない公約はいたしません」という政治家
    1. 2.1 「実現できない公約はしない」という政治家は、「実現できる公約」をするのか
    2. 2.2 「数学の論理」と「科学の態度」
    3. 2.3 論理と集合
    4. 2.4 再び、「実現できない公約はしない」の意味について
  5. 第3章 ギリシャ文字はかっこいい
    1. 3.1 数学と文字式:変数と定数
    2. 3.2 「=(イコール)」のいろいろな意味
    3. 3.4 不等号と不等式
    4. 3.5 なぜギリシャ文字まで用いるのか
  6. 第4章 足し算→掛け算→累乗と広がる計算
    1. 4.1 計算の発展
    2. 4.2 逆演算と平方根
    3. 4.3 指数の拡張
    4. 4.4 対数
    5. 4.5Σ記号と「n 個の数を足す」ことの意味
  7. 第5章 関数と式
    1. 5.1 関数を式で表す
    2. 5.2 独立変数と従属変数
    3. 5.3 名前のついた関数
    4. 5.4 関数のグラフを描いてみよう
    5. 5.5 統計学と関数
  8. 第6章 単位から微分へ、合計から積分へ
    1. 6.1 数量についての思い違いの多くは、「単位」と「合計」
    2. 6.2 単位から微分へ
    3. 6.3 合計から積分へ
    4. 6.4 確率密度について
  1. 第2部 統計学基礎編
  2. 第7章 データの分布、平均と分散
    1. 7.1 統計学と量的データ
    2. 7.2 「分布するデータ」「データの分布」とは
    3. 7.3 度数分布
    4. 7.4 ヒストグラム
    5. 7.5 なぜ「平均」をするのか、いろいろな平均
    6. 7.6 分散
    7. 7.7 分散の計算で、なぜ数値を2乗するのか
  3. 第8章 相関関係、回帰、決定係数
    1. 8.1 相関関係と相関係数
    2. 8.2 回帰分析
    3. 8.3 決定係数:何を決定しているのか
    4. 8.4 回帰直線を求めるために
    5. 8.5 補足:式の導出
  4. 第9章 確率
    1. 9.1 なぜ統計の本で確率を説明するのか
    2. 9.2 確率は「割合」
    3. 9.3 条件付き確率と「独立」
    4. 9.4 確率の三大思い違い
  5. 第10章 確率変数と確率分布モデル
    1. 10.1 確率変数という考え方
    2. 10.2 確率分布モデルと正規分布,中心極限定理
  6. 第3部 統計学発展編
  7. 第11章 統計的推測と大数の法則
    1. 11.1 統計的推測とは何をすることか
    2. 11.2 度数分布と標本の確率分布
    3. 11.3 大数の法則、「たいてい」と「ほぼ」
    4. 11.4 大数の法則と損害保険
    5. 11.5 母集団と標本
  8. 第12章 区間推定と検定
    1. 12.1 区間推定
    2. 12.2 不偏分散、t 分布と区間推定
    3. 12.3 検定は「条件付きの断罪」
  9. 第13章 連続型確率分布と中心極限定理の意味
    1. 13.1 連続型確率分布
    2. 13.2 中心極限定理の意味
    3. 13.3 正規分布は現実に存在するのか
  10. 第14章 標本平均の分散:なぜ「標本サイズ分の一」になるのか
    1. 14.1 標本平均の期待値と分散について
    2. 14.2 周辺確率分布と同時確率分布
    3. 14.3 標本平均の期待値と分散を求める式
  11. 付録 本書で使用する正規分布表とt分布表

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