『マイノリティ研究』第8号
『マイノリティ研究』第7号
『マイノリティ研究』第6号
『マイノリティ研究』第5号
『マイノリティ研究』第4号
『マイノリティ研究』第3号
『マイノリティ研究』第2号
『マイノリティ研究』創刊号が
ついに刊行されました!
『マイノリティ研究』創刊にあたって
2009年3月
センター長 孝忠延夫
ここに『マイノリティ研究』(以下「本誌」と略記する。)を創刊するはこびとなった。
本誌は、関西大学マイノリティ研究センター(以下「本研究センター」と略記する。)の研究成果のみならず、マイノリティ研究にかかわる国内外の研究成果を公表する「開かれた場」としての役割を併せ持つ研究誌である。本誌にこのような役割を持たせたのは、本研究センターに与えられた研究課題と「使命」を確実に果たすためである。
本研究センターは、文部科学省私立大学戦略的研究基盤形成支援事業の「研究拠点を形成する事業」として採択された研究プロジェクト「マイノリティと法―21世紀における『国家と社会』のパースペクティブ」(2008年度~2012年度)を遂行するために設置された。
本研究センターは、「マイノリティ」を手がかりとして、多様な「市民」(グローバル市民)が構想する「国家と社会」像を解明すること。世界のあらゆる地域「紛争」をトータルにとらえる新たな視点の提示と解決手法の提言を行うこと。そして、これらの研究を通して、21世紀においてさらに増加の一途をたどっている世界のあらゆる地域「紛争」をトータルにとらえる新たな視点の提示と解決手法の提言を行う研究を継続的に発信し、特色ある先端的研究教育基盤の形成をはかることを目的としている。
すなわち、「マイノリティ」を論ずることは、国民国家(近代立憲主義国家)の成立とその存立の前提となっている「国家」、「国民」の概念、そしてそれと一体化している規範と価値秩序を脱構築し、その現状と将来を論ずることを意味する。国内外の研究者の不断の協力と共同をはかる新たなプロジェクトが必要となる所以である。
本誌はこれら研究成果のフォーラムとなることをめざして発刊された。本研究センターがおこなうこのプロジェクトは、新たで未来志向の研究である。従来の枠組みにとらわれない斬新な手法とアプローチが求められる。ここに、本誌を本研究センターの研究成果の発信に限定せず、「マイノリティ」研究発信の自由で開かれたフォーラムとすることの意味と積極的な意義がある。