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教員が語る専門領域の魅力 vol.6

菊地 歌子 教授

フランス語らしい発音のコツは意外とやさしい

菊地 歌子 教授

Profile

フランス語のプロです

 フランス語を使う仕事はいろいろありますが、その中で教師と通訳を実践しています。フランス語の教育に関しては、専門は実験音声学と教育法、つまり発音指導と授業をどのように組み立てて運営するかということを中心に研究をしています。特に発音は習い始めに理論に裏付けされた効率の良い練習をすれば確実に身に付くものなのです。1年次の最初から丁寧に説明して練習をすること大切なのです。その為の発音練習マニュアルを2010年1月に出版したところです。通訳に関しては、実際に国際会議などで通訳をしたり、通訳者養成コースなどで、プロを養成するための上級のフランス語の指導も長く続けています。
 外国語学部で英語または中国語を専門とする皆さんが学ぶフランス語は第二外国語という位置づけになります。授業は週2コマで。そのうち1コマはネイティヴが担当し、もう一コマを日本人が担当し、リレー式で進行します。どちらの教師から始まっても、1年次の最初からフランス語で授業を行います。でも心配は要りません。授業が始まったときは何も知らなくても、1時間目の終わりには自分の名前とつづり字がフランス語で言えるようになります。2時間目には、職業や国籍について相手にたずねたり、有名な人の国籍や住んでいるところについて会話をすることもできるようになります。このようにして学習していくと、夏休みにパリに行って、町で突然フランス語で「どこから来たの?」とか「日本人?」「学生?」とか聞かれても答えることができるわけです。こんな楽しい経験をしたら、秋学期の授業にも意欲的に取り組めますね。そして秋学期には家族や、友人の紹介や日本のちょっとしたことについて話したり、買い物の仕方を習ったり、自分の好きな食べ物やスポーツの話をしたり、と実際に使えるフランスとの勉強を続けましょう。夏にフランス語圏に行かなくても、フランス語の分かる旅行者や留学生と話す機会を作ってフランス語を使ってみましょう。
 外国語を身につける為には、皆さんも英語や中国語で経験しているように、仕組みを知らないと、言いたいことが伝わる文は作れませんね。ちゃんと勉強して仕組みをしっかりと理解して積み重ねていくことが大切なのです。私は、このような基礎と応用力をみにつけるのをお手伝いするのが教師の役割と考えて授業をしています。主役は皆さんです。
 新しい外国語を最初から学ぶことで、使い慣れた外国語の仕組みや表現の深い意味や、日本語との違いなどいろいろなことに気づきます。専門の外国語の基礎の見直しも兼ねて、本格的なプロを目指すことも不可能ではないフランス語の基礎を学んでみませんか。

学生のみなさんへのメッセージ

 日本語の母音は5つということは皆さんご存じですね。では英語は?英語も母音字の数なら5つですが、発音仕分けたり聞き分けたりする母音は日本語の倍以上ありますね。フランス語は英語よりもっと多く、なんと16種類もあるのです!母音が区別できると発音はとてもフランス語らしくなります。「らしい」発音のコツを伝授しますよ。