関西大学CTL ライティングラボ

ライティングラボとは

理念

「書く力」は、大学での学びに必要な大切な力であるだけでなく、学生のみなさんが卒業したあとも、社会で活躍していくために重要な力です。このような「書く力」の育成は、学部での専門教育のなかでおこなわれていますが、その教育を背後でサポートし、学生のみなさんひとりひとりに寄り添いながら、疑問や悩みに答えてくれる支援組織があれば、教育の効果は格段に高まるでしょう。海外では、多くの大学にライティングセンターがあり、効果をあげています。関西大学ライティングラボも、このような全学的なライティング支援組織として設立され、学生のみなさんの書く力の向上のために、次のような理念にしたがって、さまざまな支援活動をおこなっています。

  1. 添削によって答えを与えるのではなく、対話をとおして、自分で問題を発見し、考え、解決する力を育成します。
  2. 学術的な文章作成の訓練をとおして、社会に出てからも使える「書く力」を総合的に養い、社会で活躍できる人材の育成に貢献します。
  3. 学部教育と密接に連携して、専門教育のさまざまな場面でライティングサポートをおこない、教育の効果を高めます。

概要

ライティングラボは、関西大学教育推進部・教育開発支援センター(CTL)に設置された組織「学習環境デザイン・学習支援プロジェクト」によって運営されています。すべてのキャンパスにライティングラボがあり、さまざまなライティング支援を実施しています。おもな支援内容は、次の通りです。

  • 各キャンパスのライティングラボで、訓練を受けたチューターが対面・オンラインによるアドバイスをおこなっています。関西大学の学生であれば、だれでも相談を受けることができます。
  • だれでも参加できるライティングのセミナー「ワンポイント講座」を実施しています。
  • 授業に赴き、ライティングラボの利用方法やライティングの基本的な知識を解説する出張講座を実施しています。
  • そのほか、「レポートの書き方ガイド」の発行など、ライティングにかかわる様々な支援をしています。

教職員紹介

教育推進部 教授
教育開発支援センター専門委員
FD/SDプロジェクトリーダー

三浦 真琴

ライティングラボで〈自分らしさ〉を発見しよう

自分の思うように文章を綴ることができず、不得手意識を抱いてしまう経験は誰にでもあるものです。大切なのは、なぜ、そのとき、その壁を越えられなかったか、その理由に気付くことです。 高等学校などでの小論文指導では自分を出さないようにと戒められることが多々あったかと思います。けれども「自分」を出さずに綴る文章に魅力を感じ取るのは書き手にとっても、読み手にとっても難しいものです。小説、随筆、論文の別を問わず、名著と呼ばれるものには必ず執筆者らしさが満ち溢れています。作品と書き手を「その人らしさ」が密接に取り結んでいるからこそ、作品の魅力が伝わっていくのです。 大切なのは「どのように書くか」(How to write)ではなく、「何を書くか」(What to write)であり、さらに達意の文章を目指すならば「何を書かないでおくか」(What not to write)なのです。思考を重ねたこと、調べ上げたことなどをあらん限り詰め込むと、文面から得られる印象は分量とは裏腹に希薄なものになり、大切な「らしさ」を伝えることができなくなってしまいます。 ライティングラボでは頼ると安心なフォーマットを提示することも、作品を添削することもいたしません。それは書き手の「らしさ」を封印するものになってしまうからです。書き手によりそって、その人らしさに自分で気付くようにサポートする、それがライティングラボの大切なミッションの一つだと考えています。

教育推進部 教育開発支援センター長
教育推進部 教授

岩﨑 千晶

4年間で育むライティング力

ライティングラボでは、皆さんがご自身の意見を他者にわかりやすく伝えられる、ライティング力を育んでもらうことを目指しています。相手にわかりやすく意見を伝えられると、レポートや卒論の執筆だけではなく、他者とのコミニュケーションをよりよくとることもできます。そうした力は、社会人になっても、研究者になっても皆さん自身の宝となることでしょう。
しかしながら、この力は短期間で身に付くものではありません。4年間の歳月をかけて、皆さんがライティング力を向上させていく必要があります。そのためには、ライティングラボをたくさん活用してください。チューターとの対話が、皆さんが書かれたレポートをより良くするための方法を学ぶ機会になるはずです。

教育推進部 教育開発支援センター
特別任用助教

張 暁紅

"技法"を学び、ユニークなレポートを

レポートはデータや素材に基づいて作る論理的文章ですが、同じデータと素材を使っても同じレポートになりません。なぜなら、一つのレポートの裏には、常に作者の過去の経験と具体的場面での思考の影響があるからです。そのため、すべてのレポートはユニークな存在です。よりよいレポートを書くために、構造や表現など文章作成の"技法"を学びましょう。同時に、「読者の視点から考える」ことや「自分が作成した文章を吟味する」ような"思考技法"も活かすと、さらにレポートの質を高めることができます。
それらの技法をゲームのように一つずつ文章の中に取り込む練習を積み重ねると、自分しか書けないレポートがだんだんと形になっていきます。ゲームのつもりでレポートを作成してみませんか。ライティングラボでお待ちしております。

教育推進部 教育開発支援センター
アカデミック・アドバイザー

坂元 悠子

文章作成で困ったら、気軽に相談してください!

レポートを書くとき「何から始めればいいのかわからない」「自分で何を書いているのかわからなくなった...」と悩んだ経験はありませんか?あるいは、提出後に「材料はあるのに、まとめられなかった」「なんだか中身が薄くなった気がする」と反省した経験は?...こんな風に「なんだか上手くいかないぞ」と感じたときは、今の自分は何ができていて、何ができていないのかを知ることが解決の第一歩です。ライティングラボは、皆さんが自身のつまずきの原因を見つけて解決し、自分の力で文章を完成させるサポートをします。
とはいえ、自分の文章を人に見せるのが恥ずかしいという人もいるかもしれません。でも、ご安心ください。そもそも文章を書くのは難しく、上手くいかないのが当たり前なのです。ラボでは文章作成に挑む先輩達が、皆さんの悩みに寄り添いつつアドバイスします。ぜひ気軽にご相談ください!

沿革

関西大学では、学生一人ひとりの「考え、表現し、発信するライティング力」を向上させ、学術的な文章の質を高めるための組織的な取り組みの必要性を認識し、ライティングラボの設立に至りました。

2011年4月 2010年9月に文部科学省の助成金「大学教育・学生支援推進事業大学教育推進プログラム」において、関西大学文学部が申請した取組「文学士を実質化する〈学びの環境リンク〉-卒論ラボ・スケール・カードの有機的連携による"気づき"を促す仕組みづくり」が採択され、文学部内に卒論作成支援を目的とした「卒論ラボ」を設置
卒業論文の質向上と学生の文章作成能力育成に向けた実証的な取り組みを開始
2012年4月 文学部卒論ラボの成果と知見を基盤として、学部を問わず全学生を対象としたライティング支援機関として発足
個別相談体制とワークショップ運営のノウハウを継承・発展
2012年9月 大学間連携共同教育推進事業において、津田塾大学と関西大学が申請した取り組み「〈考え、表現し、発信する力〉を培うライティング/キャリア支援」が採択された。
2019年10月 オンラインでの相談を開始
2021年4月 修士課程の大学院生を対象としたライティング支援を開始
2024年9月 博士課程の大学院生を対象としたライティング支援を開始

教員・学生からの推薦

教員の推薦

名誉教授

池田 勝彦 先生

ライティングラボでは、文章を赤ペンで修正する添削をしていません。これには理由があります。文章力を向上させるためには、学生の皆さんが、チューターとの対話を通して、みずから問題点を考え、解決策に気づくことが大切であり、ただ文章を直してもらうだけでは、文章力の向上にはつながらないのです。対話を重視した個別アドバイスは、皆さんの文章力を着実に伸ばします。

人間健康学部 准教授

浦 和男 先生

LINEやTwitterになれてしまうと、どうしてもきちんとした文章を書かなければならないときに苦労してしまいます。書きなれるまでには書きなれた人のアドバイスが役に立ちますが、そのアドバイスをしてくれるのがライティングラボのチューターです。チューターはレポートなどの学習面ばかりではなく、ゼミや留学の志望理由書やクラブ、サークルの文章まで大学生活全般に関わるライティングを支援してくれます。しかも無料です。どんどん活用すれば、関大での学生生活も豊かになるでしょう。

学生の推薦

個別相談を利用してよかったことを教えていただきました。

チューターによる対面指導

  • 焦りの気持ちがすごく楽になりました。次までにやることがはっきりしたので、落ち着いて取り組めそうです。
  • 授業みたいに厳しいと思っていたけど、チューターさんが優しくて楽しかったです。わかりやすく説明してくれました。

一緒に考えるサポートスタイル

  • 第三者に見てもらうことで、自分の気づかなかった部分に気づくことができました。
  • 誤った点をこのように改善したら良いと最初から示しておくのではなく、相談しに来た人に考えさせるようにすることで、記憶に残りやすくしていただきました。
  • 初めてのレポートなので、何を書けばいいのか全く決まっていなかったのですが、ゆっくり順を追って説明してくださり、私の話もたくさん聞いてくださったので、レポートの構造など、少しわかった気がします。

文章の基本的な書き方のレクチャー

  • レポートの形式・構成を全く知らなくて間違った書き方をしていたので教えてもらい良かったです。
  • 大事なところを伝えるためにどこを削ればよいか、レジュメの作成の仕方など役に立ちました。
  • 文章を書く上で主語を落としてしまう癖があり、結果不明瞭となっているのに気がつきました。

卒業論文に対する支援

  • 卒業論文の基本的な書き方、流れがつかめました。
  • 卒論について、まだ全然わからない状態の中で根本的な相談に乗っていただけて良かったです。