賞の概要

団体：日本音響学会、会員数4‚500名程度

　日本音響学会環境音響研究賞は、平成20年度に受けた寄付を基に平成21年に創設された賞で、環境音響学の発展に貢献した、主として建築音響分野又は騒音分野に関連する一連の研究を行った正会員に贈呈される。

　本件の受賞者、評価を受けた研究内容は下記の通り。

　受賞者：高橋大弐（京都大学）、豊田政弘（関西大学）
内容：
　建物における音環境、特に騒音問題における建物の遮音性能向上に関する新しい理論と技術開発を目的とした一連の研究。内容的に次の3つに大別される。
1.　音響放射制御理論に基づく新しい遮音構造体の開発
2.　床衝撃音の実態解明と対策技術の開発
3.　窓・壁などの多重板構造体におけるMPPの応用に関する研究
　建物における良好な音環境を形成する上での必須項目となる、建物の遮音性能向上を目的とした新しい理論と技術を提案する内容となっている。得られた成果は今後の建物遮音性を考える上で多くの有用な知見と技術を提供することが期待される。