エネルギー・環境工学科 三宅 孝典 教授が一般社団法人 触媒学会において功績賞を受賞
氏名
三宅 孝典
所属
環境都市工学部 エネルギー・環境工学科
受賞年日
2022年01月01日
大会・団体名
一般社団法人 触媒学会
受賞名
功績賞
研究テーマ等
金属・酸化物・ゼオライト・金属有機構造体触媒に関する研究ならびに学会活動における貢献
賞の概要
会員数:個人会員約2300名、団体会員約125社
三宅氏は、東ソー(株)および関西大学において、多くの触媒・プロセスの研究開発に従事してきた。トルエンのアセトキシ化反応においては、高活性・高選択性に加え8000時間を超える触媒寿命を持つ担持金属間化合物触媒を開発した。高比表面積の酸化物や複合酸化物を調製し、環境浄化や酸化反応に応用した。また、酸素と水素を同時供給する「還元的酸化反応」によって、ベンゼンの直接水酸化や貴金属とゼオライトによりプロピレンの直接エポキシ化を可能にする新規な触媒反応方式を開拓した。金属有機構造体のミクロ細孔を有効に活用した立体選択的水素化触媒を見出した。さらに、触媒調製においても、活性種となる成分のイオンと含浸溶液中で強く相互作用する嵩高い添加物を利用し、含浸溶液中で該イオンを高分散化させ高性能触媒を得る手法を考案した。
一方、同氏は学会活動においては、本会理事(総務担当)、経営・予算委員会委員、広報委員会委員および委員長、表彰委員会委員、代議員、西日本地区幹事、第111回触媒討論会実行委員長を歴任し、本会の運営・発展に多大な貢献をした。
以上のように、三宅氏は触媒調製、反応方式ならびに工業的触媒プロセスの開発において優れた業績をあげるとともに、触媒学会の発展に顕著な貢献を果たしてきた。よって、同氏の業績は触媒学会功績賞に値するものと認めた。