環境都市工学部

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理工学研究科 城ノ下 朗典さんがThe 14th international Symposium in Science and TechnologyにおいてBEST POSTER PRESENTATION AWARD (最優秀ポスター賞)を受賞

氏名

城ノ下 朗典

所属

理工学研究科 環境都市工学専攻 エネルギー・環境工学分野(プロセスデザイン研究室)

受賞年日

2019年08月09日

大会・団体名

The 14th international Symposium in Science and Technology

受賞名

BEST POSTER PRESENTATION AWARD (最優秀ポスター賞)

研究テーマ等

Development of the Novel Manufacturing Process of LiOH・H2O with High Purity from Li2CO3

賞の概要

 本学会は、タイからチュラロンコン大学とタマサート大学、日本から関西大学、マレーシアからマレーシア大学、台湾からチェンシュー大学が参加する、五大学共同で行われる第十四回目の国際学会である。チュラロンコン大学の工学部、理学部、遺伝子工学部および大学付属の石油化学専門学校の主催で行われた。チュラロンコン大学の会場:Mahathirarachanusornビル(中央図書館)、チュラロンコン大学、バンコク、タイでポスター発表を行った。「炭酸リチウムを用いた高純度LiOH・H2O新規製造プロセスの開発」という題目でポスター発表を行った。四つあるセッションの内、Session :①Materials and Chemistry (物質と化学)においてBEST POSTER PRESENTATION AWARD (最優秀ポスター賞)を受賞した。参加人数は一つのセッションで約50名ほど。各セッションで一人表彰される。研究発表概略:近年リチウムイオン電池が様々な分野で普及している。リチウム関連の物質は主に電池材料として使用される機会が増加すると考えられる。また、近年開発中の電気自動車に求められる高容量リチウムイオン電池は、炭酸リチウム由来の正極材よりは水酸化リチウム由来の正極材の使用機会が増加すると考えられている。現在の一般的な水酸化リチウム製造プロセスは、水酸化カルシウムを用いて加熱濃縮を伴うためにプロセスの熱量が多量に必要とされ、スラリーなどの溶解のために多量の純水が必要になる。つまり、高エネルギー消費かつ多量の水を必要とするプロセスである。そこで、本研究では電池に必要とされる高品質の水酸化リチウム一水和物結晶の合成プロセスの開発とそのプロセスの省エネルギー化および省資源化を目指した。今までの加熱濃縮によるプロセスを改めて潜熱を必要としない常温の晶析プロセスを開発し、同時に副生成物として合成される二酸化炭素の固定化にも着目したプロセスの開発を目指した。実際のラボスケールプロセスとして、CH3COOHとKOHを用いた貧溶媒添加晶析および反応晶析の量晶析操作から検討を進めたところ晶析条件として、温度が高く、撹拌速度が遅く、そして、滴下時間が短いほうが結晶を高純度化できることが確認出来た。結言として、新たに提案したプロセスを用いることで、従来法のリチウム収率が40%に対し、リチウム収率を70%に高められた。また、結晶純度を99.95 wt%まで高めることが可能になった。

指導教員

山本 秀樹

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