食品・医薬品・化粧品・環境関連分野など
多方面で活躍できる人材を育成する。
本学科では、DNAやタンパク質の構造・機能を理解し、それらの相互作用に基づく高次の生命現象について学習し、食品・医薬品開発や基礎研究、植物の育種などへ幅広く応用できる能力を身につけます。また、研究者・技術者に求められる高い倫理観を養うため、生命倫理に関する科目も配当し、多方面で活躍できる人材を育成します。チャレンジできる研究テーマの多くは、先端医療、遺伝子工学、地球環境保全、地球温暖化防止、食品安全などに直接または強く関連しています。
学生VOICE[私の研究テーマ]
生命・生物工学科
2022年3月卒業
森田 凌世
研究テーマ
海藻中ヨウ素分子種の特定
生体利用に影響する分子形態を調べる
昆布やひじき、のりといった日本人に身近な海藻は、他の食品の数万倍ものヨウ素を含んでいます。しかし海藻から摂取したヨウ素の吸収率は、元の約半分にとどまることが先行研究によって分かりました。生体利用にも影響する海藻中ヨウ素については解明されていないことが多くあるため、私たちの研究ではヨウ素の分子形態に注目し、ヨウ素化合物の存在比を調べました。
ヨウ素化合物の種類と比率を明らかに
ヨウ素化合物の存在比を調べるために、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)、ICP-MS(誘導結合プラズマ質量分析法)といった機器を用いて、液体中に含まれる化合物を分離・検出しデータ化。これによって海藻の種類ごとに含まれるヨウ素化合物の種類や比率を明らかにしています。
森田さんの時間割(学部2年次の秋学期履修科目)
学びのキーワード
【ライフサイエンス】
【バイオテクノロジー】
【環境科学】
コース紹介
生命科学コース
「生命とは何か」を、生命現象をつかさどる遺伝子やタンパク質などの分子を通じて理解し、機能性食品や医薬品の開発に必要な知識・技術を身につけることを目指します。同時に、生命が関わる社会的な問題について考える力を養います。
生物工学コース
遺伝子操作、食品・環境化学分析などの実験技術や、環境にやさしい生物生産プロセスの開発に必要な知識を習得し、食品・環境・医療・医薬などの領域で活躍するために必要なバイオテクノロジーの技法を身につけます。
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超微量の金属を分析する誘導結合プラズマ質量分析装置
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50L容固体発酵槽
学びのステップ
生命科学コース
微生物から高等生物までの高次生命現象を、遺伝子・分子・細胞の各レベルで解明し、それらの現象を統合的にとらえ、制御システムとして理解。これを応用する技術を身に付け、医療、医薬品、食品などの領域で活躍できる人材の養成をめざします。
生物工学コース
微生物、食品、環境に関する知識を深めるとともに、遺伝子操作、食品・環境衛生、汚染物質の分析などの主要分野の実験技術や工業生産プロセスに必要な生物化学工学に関する技術を習得することにより、それらに関する領域で活躍できる人材の育成をめざします。
特色あるプログラム
生命・生物工学科ビジネスプログラム
食品、医薬品、化粧品、化成品などの製造業で活躍するためには、基礎研究、生産技術、品質管理能力に加えて、新規商品の企画や販売などの知識・能力が求められています。そのため、商学部で開講されている商品のマーケティングや企画、経営管理に関する科目を修得できるプログラムを用意しています。
取得できる資格
1.所定単位を修得すると資格を取得できるもの
1)卒業に必要な単位の範囲内で取得できる資格(全学年中、本学科のみ取得可)
食品衛生管理者(食品衛生監視員)
2)卒業に必要な単位とは別に、単位を取得する必要のある資格
中学校教諭一種免許状[理科] 、高等学校教諭一種免許状[理科] 、司書、司書教諭、学芸員
2.受験に一定の要件が必要で、本学科を在学中あるいは卒業後に受験資格が得られるもの
1)在学中に所定単位を修得すれば受験できる資格
健康食品管理士(在学中に受験する場合、3年次以上の学生のみ)
甲種危険物取扱者
2)在学中に受験できる資格
中級バイオ技術者(2年次以上)、上級バイオ技術者(3年次以上)
3.受験に特別な資格は必要ないが、本学科で学んだ内容が生かせる資格
公害防止管理者
環境計量士