TOPPAN株式会社
2022年3月 理工学研究科 化学生命工学専攻 博士課程前期課程 修了
垣内 優
食品・医薬品・電子部品などさまざまな商材に対して、求められる物性・機能をもつ包材を提供しています。印刷技術を生かした鮮やかなデザインと、レンジ対応・レトルト対応・環境配慮仕様などの設計を組み合わせて、多様なニーズに応えられる包材を作り上げます。私はリサイクル適性の高い包材の開発、包材の紙化を進めることで環境問題の解決にアプローチしたいと思い、この仕事を選びました。現在は開発職配属として、工場で生産性向上・品質改善の研修に取り組んでいます。研修で各工程の技術・知識を学び、研修後には環境配慮包材として、単一素材のみでできたリサイクル適性の高いモノマテリアル包材や、紙素材で脱プラに貢献できる紙包材の開発に取り組みます。
現在の仕事に生きている学科の学び
生産性向上・品質改善のために新たな手法、仕様でテスト生産を行い、改善効果を測るプロセスにおいて、在学中の実験実習や研究室での経験が役立っていると感じます。
栗田工業株式会社
2020年3月 理工学研究科 化学生命工学専攻 博士課程前期課程 修了
佐野 杏奈
さまざまな産業のお客さまへ、環境目標達成に向けた水処理の改善提案を行っています。大学の授業や実験を通して、微生物が想像以上に産業社会に根付いているのを感じ、視野が広がりました。学んだ原理・原則をベースに新しいものを開発し提案したいと考える中で、「環境貢献」「水」を柱とする事業に興味をもち入社しました。現在は食品業界での製造品の排水処理を中心に、机上実験やデータ解析をもとに処理安定化・節水・廃棄物削減・省エネにつながる提案をしています。お客さまの環境目標達成が地球環境の改善につながり、環境貢献に深く関われる仕事です。今後は、排水処理設備から工場全体を最適化できるソリューションや、海外案件への挑戦をめざします。実験と現場の両方から、丁寧に検証と提案を進めていきたいと思います。
現在の仕事に生きている学科の学び
教授への実験結果報告の際に「結論から説明することの重要性」を丁寧にご指導いただいたため、現在も相談・報告・提案・プレゼンなどの業務で困ることがなく感謝しています。
株式会社カネカ
2017年3月 理工学研究科 化学生命工学専攻 博士課程前期課程 修了
久野村 駿
子どものころから生物観察やものづくりに興味があったので、バイオマテリアルを学び、その知識を生かせる医療機器メーカーに就職しました。現在は血液浄化事業に携わっており、新規医療機器の研究開発を主に務めています。業務内容としては、F/S(製品化の実現可能性を事前に調査する仕事)に向けたラボ実験や、市場調査(文献/特許調査・学会での情報収集・医師ヒアリング)を主に実施しています。世の中にない治療方法の発明や難病治療にチャレンジできる点にやりがいを感じますし、若手のうちから自分のアイデアを取り入れて製品化につなげることができることも、研究開発職の魅力の1つだと考えています。今後の目標は自身が研究開発に携わった医療機器を世の中に送り出し、人々の健康に貢献すること。会社生活の中で実現したい夢の1つです。
デンカ株式会社
2019年3月 理工学研究科 化学生命工学専攻 博士課程前期課程 修了
小川 愛未
微生物に関わる新規事業に興味があり入社しました。最初の1年間は、自社製品を市場に販売するために必要な書類を作成する業務に就き、何事も経験を積む意識を忘れずに励んでいました。そして現在はワクチン・バイオ研究部の研究員として、感染症をターゲットとした遺伝子検査試薬の開発に取り組んでいます。感染症の原因となる病原微生物の特定には、今販売されている試薬以上に迅速に診断できることが求められており、そのための遺伝子検査試薬の開発に携わっています。この試薬が製品化すれば、さらに多くの患者さんの命を救うことができると考えています。今後は、1年間培ってきた経験を生かしながら、自分たちが手掛けている製品をより早く市場に販売すること、そして、人々の健康で快適な生活をサポートすることを目標に研究にまい進していきます。
備前化成株式会社
2019年3月 理工学研究科
化学生命工学専攻
博士課程前期課程 修了
谷﨑 俊文
在学中に油脂の安全性や機能性について研究したこともあり、将来は機能性油脂であるDHAやEPAに関わる仕事がしたいと考えて入社しました。現在は、油脂の開発を担当しています。新たな機能性油脂製品の開発と、既存品の改良およびコストダウン検討を行うことが主な業務です。自然素材からサプリメント・医薬品を製造することで、人工成分に頼ることなく、お客様の健康をサポートできることが魅力です。皆さんの中には、大学で生物や化学を学びたいと漠然と考えている人も多いと思います。やりたいことが決まっていない人も、生命・生物工学科で「食品」「医薬品」「微生物」など幅広い知識を身に付けた上で、自分の取り組みたい分野にあった研究室を探して研究してください。
パナソニック株式会社
2017年3月 理工学研究科
化学生命工学専攻
博士課程前期課程 修了
高 未麗
5年先、10年先のお客様のくらしがアップデートするような新しい技術手段の創出をめざし、現在は洗濯機における新しい洗浄技術の研究開発を担当。よりよい衣生活をお客様に提供するために、日々業務に励んでいます。現職に就くきっかけは、大学院在学中に参加した2週間のインターンシップでした。期間中に洗濯機の除菌性能の評価などを体験することができ、大学で学んだ生物・化学の知識を家電の開発に生かせることにやりがいを感じ、入社を決意しました。電機メーカーでの生物・化学系人材への期待は大きく重圧もありますが、それ以上にやりがいを感じています。将来は、独自の知識・スキルをもって積極的にアイデアを発信していけるような人材になることが目標です。
青木油脂工業株式会社
2017年3月 理工学研究科
化学生命工学専攻
博士課程前期課程 修了
小早 希
日用品や化粧品をはじめ、金属や電子など幅広い分野に利用されている界面活性剤を製造しています。「研究職に向いているのは、どんなことにも興味を持てる人」という教授の一言に背中を押され、飛び込んだ未知の世界。大学院での研究内容とは異なりますが、製品を通して他分野のモノづくりを支え、社会貢献ができることに魅力を感じています。入社1年目で処方の組み立てから分析、製品づくりと一連の流れを経験しました。今後はさらに知識と経験を積み重ね、新製品開発に携わりたいです。大学での4年間は自分と向き合い、自分を育てる時間にしてほしいと思います。そして何かひとつでもやり遂げたと思えるものをつくってください。その経験は社会に出た時の自信となり、心の支えとなるはずです。