KANSAI UNIVERSITY

システム理工学部

学びのスタイル

機械工学科 4年次生
渡辺 江璃子

研究テーマ

マイクロ派を用いた非接触による生体信号計測システムの検討

体に触れることなく、センサで生体データを取得。臨床実験に向けて、日々改良を加えています。 体に触れることなく、センサで生体データを取得。臨床実験に向けて、日々改良を加えています。

私が開発しているのは、医療分野で使われるセンサです。患者さんの体に触れることなく、心臓にかざして生体データを取得し、パソコンで確認できます。センサに使用する素材は、アルミや銅といった導電性の高いもの。さまざまな材質、長さ、大さきを試してみて、情報を十分に取得できる効果を保ったうえで、より小型で軽く、使いやすく、安価な素材を模索しています。試作品をつくってはデータをとるプロセスを繰り返し、少しずつ改良。文献などを参考に自分なりのアイデアを加え、素材や大きさなどを設定し、想定していた値に近い結果が出たとき、研究の楽しさを実感できます。現在は、実用に向けた臨床試験段階。私が開発してきたセンサが実際に病院で使われるという、責任の重さを感じます。メーカーの企画開発を志望していることから、そうした仕事に欠かせないプロセスを経験できることは大きな魅力です。高齢社会では、小型で、非接触で、手軽に使える機械のニーズはますます高まるはず。そうした期待に応えるために力を発揮したいです。

機械、電気、医療、情報処理の知識を幅広く身につけ、境界領域のニーズに応える人材が活躍できます。

人間工学分野の研究は、機械、電気、医療、情報処理の境界領域で、人の感じるストレス、モノの使いやすさなど、機械工学を中心に幅広い分野を扱います。特に医療分野からのニーズは大きく、産学連携の研究も盛んです。渡辺さんの強みは、研究の工程や成果をまとめて伝える高いスキル。企業での開発にも欠かせません。活躍の場は多方面に渡るのではないでしょうか。

機械工学科 鈴木 哲 准教授

  • ※この学びのスタイルは2016年度のものです。

理工学研究科 システム理工学専攻
博士課程前期課程 1年次生
加来 徹

研究テーマ

超高速マルチスペクトルディジタルホログラフィック3次元動画像顕微鏡法と光学システム開発

今までにない顕微鏡のしくみの開発をめざしています。 今までにない顕微鏡のしくみの開発をめざしています。

ホログラフィは、光の色や明るさ、位相(方向)を捉え、自然な3次元情報を記録・表示することができるため、究極の3Dディスプレイ技術だといわれています。20世紀のなかごろに考案された技術ですが、デジタル化が進んだ結果、今ではイメージセンサーでホログラムを電子的に記録し、PCを通じ、3D画像として再生できるようになりました。学部4年次のときに取り組んだのは、ディジタルホログラフィを顕微鏡として活用するための研究でした。実験では、ピント合わせが難しい水中微生物の遊泳を4種類の光でとらえ、高速多波長3D動画像として記録。微生物が3次元空間中を自由に動いてもピントが合わせられること、1回の撮影でさまざまな波長の情報を多重記録できることなどがわかり、ホログラフィが、動き回るものの3D画像を記録する装置として、一般の光学顕微鏡に比べてすぐれた性能をもつことを確かめました。今後は研究の精度をさらに上げるとともに、学会発表にも力を入れていきたいと考えています。

微小生体や動的現象を高速マルチスペクトル動画像計測する技術に、注目が集まっています。

研究室のテーマは、細胞一個までを計測し、極めて短い時間でマルチカラー情報を記録する技術の開発です。加来さんは粘り強く研究に取り組み、画期的な成果を上げてくれました。生命科学分野での「セレンディピティ(まれにしか起きない発見)の計画的創出」をめざす国の研究プログラムへの参加が決まったのも、彼の成果のインパクトが決め手でした。

機械工学科 田原 樹 助教

  • ※この学びのスタイルは2015年度のものです。

機械工学科
4年次生
國澤 孝彰

研究テーマ

回転円盤のフラッタ低減に関する研究

磁気ディスクの高性能化につながる「位置決め」の研究に熱中しています。 磁気ディスクの高性能化につながる「位置決め」の研究に熱中しています。

コンピュータなどに搭載され、データの記録、再生を行う磁気ディスク装置が研究対象です。そのなかでも特に、高速で回転する磁気ディスクにナノメートルの精度で磁気ヘッドを「位置決め」する方法について研究しています。アプローチは何通りも考えられますが、私は「ディスクフラッタ」と呼ばれる、空気流によって励起されるディスクの振動を低減させることで正確な位置決めができるのではないかと考えました。ディスクとディスクの間には、間隔を一定に保つためのリングがありますが、私はそこに粘着テープのような、粘性と弾性を備えた材料をはさむことで、ディスクフラッタを抑えようと考えました。現在は、最適な粘弾性材料を見つけるために、実験とコンピュータ解析を駆使して研究しているところです。適切な実験結果を得るために、実験装置や方法の改善も自ら進めなければならず、やるべきことは多いですが、最終的には最適な材料の特性を解明して、社会から求められている大容量磁気ディスク装置の高性能化につながる提案を行いたいと考えています。

ハードディスク業界での経験を研究と指導に生かしています。

私は最近まで企業人として、急速な再編が進むハードディスク業界の様子を目のあたりにしてきました。その経験に基づき、学生には「将来、技術者として生きてゆくためには」という観点からアドバイスを行っています。今の社会で重要だと思うのは、研究開発のスピードアップと、アンテナを高くして社会を見る俯瞰力。國澤さんもこうした力を身につけて、優秀な技術者に成長してほしいですね。

機械工学科 小金沢 新治 准教授

  • ※この学びのスタイルは2014年度のものです。

理工学研究科 システムデザイン専攻
博士課程前期課程 2年次生
池内 靖貴

研究テーマ

超精密ダイヤモンド切削における工具摩耗抑制

ナノレベルに研ぎ澄まされた ダイヤモンド工具の摩耗抑制に挑んでいます。 ナノレベルに研ぎ澄まされた ダイヤモンド工具の摩耗抑制に挑んでいます。

ダイヤモンドの切削工具は、髪の毛1本の百分の1以下という超精密な形状に金属を加工する時には欠かせない道具です。しかし、金型などに利用される鋼を削っていくとダイヤモンドがすりへり、思い通りの精度で加工できなくなってしまいます。ダイヤモンドは炭素からできているので、炭素と結びつきやすい結晶構造を持つ金属を削ると、少しずつすりへってしまうのです。そこで私は、金属に表面処理を施し、削る面だけを別の結晶構造にすることでダイヤモンドの摩耗を抑える研究を行っています。3年次で取り組み始めてから3年間、表面処理としていくつかの方法を試みながら実験を重ね、今では処理をしないで鋼を削ったときに比べ、摩耗を抑えられるようになりました。ミクロなレベルでの実験なので、削っている瞬間を肉眼で見ることはできません。その様子を頭のなかで想像しつつ、結果を顕微鏡で確かめながら、研究を少しずつ前に進めています。今後は、これまでに蓄積してきた知識を生かし、非球面レンズの製造に使われる超精密金型の開発にも挑戦してみたいと考えています。

超精密加工は、ものづくりの可能性を広げる技術。 社会からの期待が高まっています。

ダイヤモンド切削技術の改良のほか、超微細な砥石やナノメートルスケール加工機械などによる超精密な加工に取り組む研究室です。機械工学をベースに、表面処理など化学の知識も採り入れ柔軟に研究を行っています。超精密加工は日本の工作機械メーカーが得意とする分野で、企業からの注目度も高い研究です。卒業生の多くもこの研究室での学びを生かした企業で活躍しています。

機械工学科 古城 直道 准教授

  • ※この学びのスタイルは2013年度のものです。

理工学研究科 総合理工学専攻
博士課程後期課程 3年次生
井上 史大

研究テーマ

無電解・電解めっき技術を用いた3次元実装技術の研究

3次元LSIの普及につながる 新たなめっき技術の開発に取り組んでいます。 3次元LSIの普及につながる 新たなめっき技術の開発に取り組んでいます。

私は微小なレベルで金属をめっきする技術を研究しています。この技術は、現在微細化、3次元化に向かって研究が進んでいる半導体集積回路(LSI)の分野で、非常に重視されています。めっき技術において、電気を流す「電解めっき」の方法はすでに確立されていますが、装置が大きくなり、費用がかかるという問題があります。一方、溶液に浸すだけの「無電解めっき」は、これからの研究領域。シンプルで安価な方法なので、実用化への期待がかかっています。実は、3次元LSIへの無電解めっきを世界で初めて可能にしたのは、新宮原先生の応用物理研究室です。私は研究室が生んだ成果をもとに、次の段階として「めっきの全工程に適用できる溶液をつくる」という目標を設定しました。そのためには、めっき溶液の組成や温度、pHなどの条件を整える必要があります。日々最適な結果を求めて、金属配線に無電解めっきを施し、微細な構造を観察し、評価する実験を続けています。昨年はベルギーの半導体研究機関IMECに滞在し、ヨーロッパ企業との共同研究によって、かつてない複雑な形状の配線にめっきを施すことに成功しました。学生のうちから海外機関で本格的に研究することができ、とても良い経験になりました。

世界的な視野に立って 物事を考える研究者をめざしてください。

「世界で一流の研究者になる」という目標を掲げて研究室にやってきた井上さん。ベルギーに行ってたくましく成長しました。IMECで成果を上げたことで、従来、無電解めっきには無関心だった欧州の研究者たちの見方も変わったのではないかと思っています。また彼は世界的に注目されるナノ粒子触媒の開発も進めており、その将来には大いに期待しています。

機械工学科 新宮原 正三 教授

  • ※この学びのスタイルは2012年度のものです。

機械工学科
4年次生
伊関 志将

研究テーマ

リハビリテーション訓練時における映像の提示効果 ‐ヒトの生理指標を用いた比較‐

器具を使う人が楽しみながらリハビリテーションを続けられるように映像の提示効果を分析する研究を進めています。 器具を使う人が楽しみながらリハビリテーションを続けられるように映像の提示効果を分析する研究を進めています。

病気や外傷からの回復をめざして取り組む筋肉回復のリハビリは、決して楽ではありません。病院での調査によると、リハビリはある程度負荷をかける方が回復が早まるとされ、なかにはリハビリ訓練を1日3回、1回1時間のペースで実施するケースもあるそうです。私は、リハビリ訓練時の心の疲れや、そこからくる肉体疲労などが、運動時に映像を見ることで軽減されるのではと考え、検証実験を行っています。実際のリハビリ訓練時に用いられるエルゴメーターを使って運動してもらい、映像を「見ている」「見ていない」「音声なしで見る」の各場合について、心拍数を半年間測定し続けました。当初は「海などの映像を見ると心拍数が下がる」と予想しましたが、結果はもっと複雑でした。ホラー映画を見て心拍数が下がる人、何も映像を見ない方が心拍数が下がる人、音声を聞くと心拍数が上がる人など、個人差が大きいのです。ただし、全員が「映像を見ると時間が短く感じられる」と答え、また運動後、安静時の心拍数に戻るまでの時間は、映像を見た人の方が短くなっていました。映像を見ると運動に集中できない分、疲労感が軽くなるとも考えられますが、まだ十分な分析には及んでいません。難しい研究ですが、人には個性があって「どの映像を見せればどうなる」と一概に言えない点におもしろさがあります。今後は被験者のタイプをグループ分けして、さらに分析を進める予定です。

人間の感情や思考に焦点を合わせた研究が、 ユーザフレンドリーな福祉機器の開発につながります。

伊関さんは「人によってちがう」という結果が出たことを「困る」と見るのではなく「それなら分類をしよう」と研究を前に進めていける、アイデア豊富な学生です。研究が先に進み、映像の提示効果が明らかになってきたら、リハビリテーションの現場でも実験を行いたいです。人間のことを切り離して、福祉機器の設計はできません。研究室としても、さらにユーザの視点に立った設計をめざしたいと考えています。

機械工学科 村上 佳広 専任講師

  • ※この学びのスタイルは2011年度のものです。

理工学研究科 システムデザイン専攻
博士課程前期課程 2年次生
平嶺 雄

研究テーマ

メカノケミカル砥石による光学ガラスの超仕上

新開発された砥石の特性を知り、 ナノレベルの加工精度に挑戦しています。 新開発された砥石の特性を知り、 ナノレベルの加工精度に挑戦しています。

「メカノケミカル砥石による光学ガラスの超仕上」という研究テーマに取り組んでいます。メカノケミカル砥石は、ダイヤモンド砥粒による機械的除去作用に加え、セリア砥粒が引き起こす化学反応によってガラスを磨くことができる特殊な砥石。この砥石を使えば、コンパクトな装置で、従来のダイヤモンド砥石よりもきれいに仕上げができます。一方、砥石を使わず遊離砥粒を用いたポリシングに比べると、研磨の精度がやや悪くなってしまいますが、仕上げ速度は大幅に向上します。また砥石と水だけで研磨できるため、環境に負荷をかける廃液を出さないというメリットもあります。私は、数ナノメートルという高い精度が求められる光学ガラスの仕上げにメカノケミカル砥石が広く使われるように、実験によって砥石の特性を詳しく調べています。現在、世界各地で次世代超大型天体望遠鏡の開発が進められています。直径1.45メートルほどの六角形の鏡を約500枚組み合わせて作成される主鏡の仕上げには、非常に精密な加工技術が求められていますが、メカノケミカル砥石による超仕上は、数年後に主鏡の仕上げ技術として採用される可能性も十分にあります。「次世代超大型天体望遠鏡を支える技術として生かされるかもしれない」と思うと、毎日の研究にも自然に熱が入ります。

加工学を中心に、 超精密微細な生産技術を追究しています。

加工技術は今日では、原子レベルの現象を研究対象とします。そのため、加工学のみならず、化学、原子物理学などの高度な知見と、装置や機器に関する専門的な知識が要求されるようになりました。生産加工システム研究室では、オリジナル性の高いさまざまな研究を進めていますが、なかでも光学ガラスの超平滑な研磨加工技術は最先端技術の一つとして注目を集めており、研究の進展が楽しみです。

機械工学科 山口 智実 教授

  • ※この学びのスタイルは2010年度のものです。

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