教員の著書
内容紹介
「学びの共同体」とは、21世紀の学校づくりに挑戦する人々が創り出す文化です。教師も子どもも学び合い育ち合う学校に地域や大学を巻き込む複合的な人間関係のネットワークです。この本は「学びの共同体」という文化を描き出すエスノグラフィーであると同時に著者が自ら語るナラティヴです。「対話による学び」を分析するだけでなく、ストーリーにプロットを持たせることで学校現場のドラマを再現している点が特徴です。
著者からのひとこと
物語の主人公はスーパーティーチャーでもカリスマ的なリーダーでもありません。失敗しても恥をかいても決して投げ出さず、自分たちの学び合いを続けた教師たちの物語です。その生き様から、教師という専門職の奥深さを少しでも感じ取ってほしいと願っています。また、質的研究の表現方法として新たな試みを取り入れているので、エスノグラフィーの一例としても参考にしていただけるのではないでしょうか。
目次
-
- まえがき
- プロローグ
- Ⅰ 発端 「学びの共同体」が生まれる
- 第1章 「聴く」「つなぐ」「もどす」
- 第2章 「学び合う関係」を築く
- 第3章 「学びの共同体」を学ぶ
- 第4章 子どもたちの身体から出ているもの
- Ⅱ 挑戦 学び合いを実践する
- 第5章 実践者と研究者の対話
- 第6章 先進校から学ぶ
- 第7章 「物語レポート」で対話する
- 第8章 ターニングポイント
- Ⅲ 転機 教師たちも育ち合う
- 第9章 学び合い育ち合う
- 第10章 「しっとり」「どっぷり」「やわらかい」
- 第11章 ボーリングでもテニスでもなく
- 第12章 短歌で「つなぐ」走れメロス
- Ⅳ 実り 「学びの共同体」が持続する
- 第13章 安定してるね。
- 第14章 高槻八中のやり方で
- 第15章 どんでん返し
- 第16章 「学びの共同体」との出会い
- Ⅴ 実践者の視点
- 「学びの共同体」への挑戦(高槻市立第八中学校校長 谷崎惠美子)
- グループ学習に取り組んで(高槻市立第八中学校教諭 内本義宜)
- エピローグ
- Ⅵ 研究者の視点
- 「学びの共同体」を読み解く(関西大学総合情報学部 牧野由香里)
-
- 参考文献
- あとがき
- 登場人物・学校・団体名索引
- キーワード索引