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「ゆめサポ」資金、今年度も継続、 約100人に支給へ ー次々にユニークな夢の実現ー

全国の大学で唯一、コロナ禍にあえぐ学生の夢をサポートするため、関西大学が昨年から始めた「ゆめサポ─夢実現支援金」。昨年度は155人がこのシステムを使い多くのユニークな夢が生まれました。今年度も新たに約100人に対し1人20万円の支援で事業を継続することになり、学生の応募を経て審査が始まりました。
昨年度の「夢」についてすでに何人かの事例を本誌で紹介していますが、さらに個性的な2人の例を紹介します。

「防災士」ゲット 「軽救急車」見っけ

私は小さいころから消防車などの特殊車両に興味があり、それがきっかけで今の学部に進みました。そして「ゆめサポ」資金を活用しながら、消防に関する現地での調査研究を進めたり、資格取得や語学検定を受けるうちに、だんだん卒業後の目標も見えてきて、今は消防や防災に役立つ企業に進もうと考えています。

狭い島の道路を走りました

昨年は以前から興味のあったへき地消防について、兵庫県姫路市の家島と坊勢島の調査を行いレポートにまとめました。この地区は全国に先駆けて軽自動車ベースの救急車を採用しました。ともかく島内の道路が狭いので、通常の救急車は活躍できません。そこで「軽救急車」を採用して注目を集め、その後全国各地に同様の救急車が配備されたそうです。
このようなへき地消防について、今後は奈良県吉野郡十津川村についても調査したいと考えています。十津川村は全国最大規模の消防一部事務組合である奈良県広域消防組合に所属しています。どんな工夫がこらされているのか調べ、将来の自分の仕事にも何かのヒントになればうれしいです。

家島の道路は狭く、ふつうの消防車は通れない
家島で見つけた軽救急車

防災士試験で合格しました

『防災士』は防災を目指す民間資格で2月に東京会場での受験を予定していました。しかし新型コロナウイルス感染者が増えていた時期であったので、大阪会場に変更して受験し合格しました。試験前の講習も1月23日(土)・24日(日)の2日間受けましたが、本学の特別任命教授でもある河田惠昭先生を筆頭に、さまざまな分野の専門家の普段は聞くことのできない内容が多々あり、大学の講義と合わせ、とても有益でした。

ゼミの永田尚三教授に
消防行政を学びました

『TOEIC®』で45点伸びました

『TOEIC®』は今回も応募多数のため抽選となりましたが、幸い2月28日(日)に受験し、910点を獲得しました。これまでは865点だったので、少し伸びました。大学の『TOEIC®』の授業で、先生から僕の弱点をカバーする問題集を教えてもらったことが役立ちました。『中国語検定試験』(日本中国語検定協会が主催)は、大学入学時から続けている中国語の学修がどの程度進んでいるかを知りたくて受験しました。4級と準4級に合格したので、今年はもう少し上を狙おうと思います。

小学生で電気に興味を持ち 高校生でHP制作を独学 関大でクリエイター

小学生でラジオづくり 高校生HP制作 出会った知り合い500人ほど

私は自然豊かな兵庫県丹波市という街で生まれ育ちました。幼いころから電気が好きで、小2のころにはラジオやアンプを作り、父から古いノートパソコンをもらって一太郎などのソフトを使いこなしていました。
工業高校に進み多くの電気に関する資格を取得し、プログラミングなども学ぶうちに、映像制作や写真撮影などの分野にも趣味として踏み込みました。そして地元の人から写真撮影などの仕事を依頼されるようになり、HP制作もできるようになったことから、高校時代に知り合った社会人は、500人に上りました。

生まれ育った丹波の山歩きをカメラ持参で楽しむ小島さん

屋号は「hodaka design」

その方たちのご縁により関西大学に進み、映像制作や写真撮影などの仕事を重ね、今では「hodaka design」という屋号でフリーランスクリエイターとして活動しています。ゆめサポ資金で購入した撮影機材が役に立ち、多くの企業にて仕事をさせてもらいました。一例を紹介します。

ブドウのみずみずしさとヨガ教室のイメージ

たとえば兵庫県にある建設会社。ブドウ栽培もされている会社で、通販サイトで使用する写真の撮影をご依頼くださり、ブドウのみずみずしさや健康的な美味しさを表現するようにつとめました。
また、オンラインで整体、ヨガサービスを行う会社からHP用の企業紹介動画の制作をご依頼頂きました。
コロナ禍ということもあり、対面でのヨガ教室が開催できないため、自宅でのオンラインにて気軽にヨガをしていただくために最近始められたサービスの宣伝です。スマホで視聴されることを考え、短時間で分かりやすくまとめ、女性らしいイメージに仕上げることを目指しました。

丹波市内の古民家で住民の取材をする小島さん

自分なりの二刀流

電気に関する勉強をさらに続けたいと考えており、研究者としての道を進む予定ですが、クリエイターの仕事も継続し、当分は大谷選手に負けないつもりで、自分なりの二刀流を続けたいと考えています。

会報『葦』のご紹介