なにわ大阪研究センター所蔵資料データベースについて
所蔵資料データベース

 2005年に当センターの前身であるなにわ・大阪文化遺産学研究センター設立以来、当センターは、大阪にまつわる様々な資料を収集してまいりました。それらの収集資料のデータを「なにわ大阪研究センター所蔵資料データベース」として公開しております。
 「牧村史陽氏旧蔵写真」「摂津名所図会」「大阪の劇場大工中村儀右衛門大道具帳」「芝居番付」「近代大阪商標ラベル」「鬼洞文庫一枚摺 」については、以下のように独立したデータベースを作成し、資料画像を掲載しておりますので、そちらもあわせてご利用ください。

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牧村史陽氏旧蔵写真について
牧村史陽氏旧蔵写真データベース

 牧村史陽(1898~1979)は、『大阪ことば事典』(講談社、1978年)や『難波大阪』(講談社、1975年)などの著書で知られる、大阪の郷土史研究家です。明治31年に大阪船場に生まれ、大阪大倉商業学校(現・関西大倉高校)を卒業後、独力で郷土史研究に打ち込みました。昭和53年(1978)には大阪文化賞を受賞しています。
 本センターが所蔵する「牧村史陽氏旧蔵写真」は、牧村が郷土史調査の際に撮影した写真資料で、昭和30年代~40年代を中心とした大阪の風景が写されています。昭和30年代~40年代の高度経済成長期は、大阪の都市景観が大きく変化した時期でした。この時代を撮影した、総数6444枚におよぶ写真資料は、大阪の都市景観研究における貴重な資料といえます。

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摂津名所図会
牧村史陽氏旧蔵写真データベース

 『摂津名所図会』(秋里籬島著・竹原春朝斎ほか画。寛政8年〔1796〕・同10年〔1798〕)は、京都で出版された『都名所図会』(安永9年〔1780〕)に始まる「名所図会」シリーズの一書で、摂津国(現在の大阪府北部から兵庫県南東部にかけての地域)の名所を絵入りで紹介した、近世大坂を代表する地誌です。
 名所旧跡はもちろんのこと、祭礼・風俗習慣・特産物などについて、詩歌をまじえて平易に解説しており、現地取材に基づく細密かつ写実的な挿絵とあいまって、娯楽的な読み物として好評を博しました。また、案内書としての性格を有しており、享和元年(1801)に銅座詰として大坂に滞在していた大田南畝が、本書を携行して名所をめぐり歩いたことを『蘆の若葉』に記しています。

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「大阪の劇場大工 中村儀右衛門資料」大道具帳について
「大阪の劇場大工 中村儀右衛門資料」大道具帳データベース

 「大阪の劇場大工 中村儀右衛門資料」は、明治から大正にかけて大阪で活躍した大工棟梁中村儀右衛門(1852~1921)に関する455点に及ぶ資料群です。彼が手がけた道頓堀を中心とする大阪の劇場建築図面や仕様書、彼の日記や覚書などが含まれます。明治以降の道頓堀を中心とする大阪の劇場建築の様相を知るだけではなく、当時の芝居小屋の息づかいが伝わる貴重な資料です。平成24年(2012)に関西大学大阪都市遺産研究センターが入手しました。
 大道具帳は、芝居を演じる際に舞台を彩る背景画や大道具を演目や場面ごとに描いた帳面で、表紙には、興行の年・月、上演演目が記されています。中村儀右衛門資料の大道具帳は、現在でも上演されている作品が、当時どのように上演されていたのかや、当時の演出の細部を知ることができる貴重なものです。
 センターでは、かつて芝居町として大阪文化の発信地であった道頓堀の景観を、歴史学・建築学・情報学など学際的に調査・研究を進めていますが、「大阪の劇場大工 中村儀右衛門資料/大道具帳データベース」は、その一環として公開されるものです。

 本データベースの作成・公開は、第43回(平成26年度)三菱財団人文科学助成の一環でもあります。

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芝居番付について
芝居番付データベース

 関西大学大阪都市遺産研究センターでは、平成24年(2012)に「大阪の劇場大工 中村儀右衛門資料」を入手したことをきっかけに、芝居番付の収集を進めてきました。芝居番付とは、歌舞伎・人形浄瑠璃などの興行を宣伝・案内するために作られた印刷物で、今日の映画館や劇場のポスターやチラシ、プログラムにあたるものです。
 本データベースは、センターが所蔵する明治期から大正期にかけての芝居番付177点の画像を掲載し、それぞれの書誌データなどの項目を付して公開するものです。芝居番付は、興行の年月順に掲載することを原則としました。

 本データベースの作成・公開は、第43回(平成26年度)三菱財団人文科学助成の一環でもあります。

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浪花贅六庵蒐集ラベルコレクションについて
近代大阪商標ラベルデータベース

 本センターが所蔵する「浪花贅六庵(なにわぜいろくあん)蒐集ラベルコレクション」は、明治期から昭和初期にかけての大阪を中心とする302点の商標ラベルの資料群です。菓子店や寿司店が大半を占めますが、料理店や食料品店なども一部含まれています。なかには、現在も営業を続けている店舗のラベルもあり、近代から現代に至る都市大阪の商業文化を知るうえで貴重な資料といえます。近代大阪商標ラベルデータベースは、これらの資料を検索できるようにしたものです。

 本データベースの作成・公開は、平成26年度創立130周年記念特別研究費(なにわ大阪研究)助成の一環でもあります。

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関西大学総合図書館所蔵 鬼洞文庫一枚摺データベース
鬼洞文庫一枚摺データベース

 鬼洞文庫(きとうぶんこ)は、昭和大阪を代表する蒐書家である出口神暁氏(でぐちしんぎょう、1907~1985)のコレクションです。
 出口氏は明治40年(1907)5月30日、岸和田市流木町浄土真宗称名寺の長男として生まれ、旧制平安中学卒業後、土生村役場・岸和田市役所に勤務、昭和22年(1947)、 称名寺住職を継ぎ、翌年には岸和田市農業共済組合を設立しました。

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所蔵資料の閲覧、貸出、掲載等について

なにわ大阪研究センター所蔵資料の閲覧、貸出、掲載等を希望する場合は、「なにわ大阪研究センター所蔵資料の利用等に関する内規」に基づき、「関西大学なにわ大阪研究センター所蔵資料 閲覧・貸出・掲載等許可申請書」をセンターにご提出ください。
  
問い合わせ先・提出先:naniwa-osaka@ml.kandai.jp

なにわ大阪研究センター所蔵資料の利用等に関する内規

関西大学なにわ大阪研究センター所蔵資料 閲覧・貸出・掲載等許可申請書