学部概要

学生の声(Students' VOICE)コンピューティング系

学生の声一覧

コンピューティング系 4年次生 兎澤 星伸さん(Seishin Tozawa)

ゲームがきっかけで芽生えたコンピュータへの興味

高校時代は文系でコンピュータの知識はほとんどなく、パソコンも一般的なユーザーと同じでインターネットやメール、簡単な文書作成で使う程度でした。しかしゲームが好きだったこともあり、将来はゲームに関わる仕事に就けたらという思いもありました。進学するなら必要な技術を学べる所に行きたい。100%文系だった私でも一からコンピュータやプログラムについて学べる大学がいい、そんな希望を叶えてくれるのがここ総合情報学部でした。

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奥深く可能性に満ちたコンピュータの世界

1回生では幅広く基礎知識を学び、2回生からはより高度で専門的な学びへと発展していきます。座学だけでなく、さまざまな実習を通してプログラミング技術も習得していきます。文系だった私にとってプログラミングを学ぶことは楽しみでもあり不安でもありました。総情にはいろいろな学生がいて、お互いの得意分野を教えあい協力しながら学ぶ雰囲気があるので、挫折することはありませんでした。むしろ日一日と、自分の知識が蓄積されていく事が嬉しくて、一層のめり込んでいきました。 中でも印象深かったのは、既存のキットを元に、一からプログラミング設計してロボットを作っていく『ロボットブレインコンピューティング』。いわば形の無いもの作りであるプログラミングやソフトウェア開発だけでなく、実際に形ある物にも還元されるコンピュータの多様性を実感できた貴重な経験になりました。もう一つは『システムプログラミング実習』、この授業ではシステム開発に不可欠な高度な知識を得ることができました。こうしてコンピュータの無限の可能性に気づき、その社会的な役割についても考えるようになったのもこの頃です。

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プログラミングは“言葉”

3回生からはネットワークと情報セキュリティ等が研究テーマのゼミに所属し、コンピュータの可能性をより深く探求しています。まずは先輩の研究を再現したり、ゼミ生同士の勉強会などを通じて、ネットワークに関する知識や技術、プログラミング言語など、より高度な技術を実践的に学んでいきます。ひとえにプログラミング言語といっても、何を作るかによって必要な言語はそれぞれで、書き方や用途も千差万別です。そこが文系出身学生にとっての大きなハードルになっているようですが、私自身は苦に感じたことはありません。"言語"というだけあって言葉を学ぶのに似ていると感じます。もちろんある日突然プログラムが打てるようにはなりません(笑)。最初は反復練習が必要ですが、一度慣れてコツを掴んでしまえば、やればやるだけ身につくものです。私も本を見ながら、まさに一行一行勉強していきました。文系の高校生や受験生で、興味はあってもなかなか踏み出せない方がいたら、取り組む前から苦手意識を持たずに初歩的な所からはじめてみてください。ひとつの言語を勉強していくうちに、他の言語についても『こんな言語がある』『こんな機能もあるんだ』と自然と興味の枝葉が広がり、楽しみながら学んでいけるようになりますよ。

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情報化社会の中、求められる社会的な役割

情報化社会の現代では、多くの場面で情報セキュリティの重要性が叫ばれています。卒業まで残り1年となった今、私が取り組んでいるのもスマートフォン向けの新しいセキュリティシステムの開発です。 ご覧のみなさんも経験があると思いますが、スマートフォンにはロックがかかる機能が搭載されています。ただ電話をするだけではなくさまざまな個人情報が含まれる情報端末ですから、もちろんセキュリティ自体は大切な機能です。しかし、使う度にコードを入力しロックを解除するのは煩わしい。そこで私は、スマートフォンに搭載されている2つのセンサーを利用してもっと直感的に扱えるキュリティシステムが実現できるのではないかと考えました。このセンサーはジャイロセンサーと加速度センサーといって、スマートフォンの動きや角度を数値化し画面表示の回転や、ゲームアプリなどに利用されています。この機能を使って持ち主の動きを読み取り、キーコードの代わりとして認証する。簡単なアクション1つでロックをかけたり解除できるシステムです。

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総情だから感じることができた学ぶ喜び

今はこの研究を完成させるために、新たに必要なプログラム言語を習得しているところです。ゴールはまだまだ先ですし、学ばなければいけないこともたくさんあります。しかし先生やゼミの仲間の力を借りながら試行錯誤を繰り返すことで、完成に向けて少しずつ近づいている手応えを感じています。高校時代はただ受動的に日々を過ごすだけで、今の自分の姿は想像もできませんでした。ここ総情で学ぶ楽しさを知らなければ、そんな自分が何かを作り出せるようにはなっていなかったと思っています。コンピュータは、ゼロから何かを生み出すことのできる素晴らしいツール。そんな可能性に満ちた世界で研究に取り組める喜びを感じ、充実した毎日を送っています。将来はここ総情で学んだことを活かして、より豊かな社会生活を実現するための一翼を担える開発者になりたいと考えています。

目標意識を持って常に自分自身を磨き続けてください!
(2012年度掲載)

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