KANSAI UNIVERSITY

環境都市工学部

学びのスタイル

理工学研究科 環境都市工学専攻
博士課程前期課程 2年次生
和田 佳也

研究テーマ

固体酸化物形燃料電池の電極材料の合成と評価に関する研究

環境に優しく、有用な燃料電池を作るためナノ粒子に無数の孔をあける実験に挑戦。 環境に優しく、有用な燃料電池を作るためナノ粒子に無数の孔をあける実験に挑戦。

固体酸化物形燃料電池は、水素と酸素を化学反応させるため、廃棄物が水のみというクリーンエネルギーです。ただし稼働には1,000℃近い高温を要することから部品のコストが高いというデメリットもあります。私の研究は「原料の粒子にたくさんの孔があいていれば、反応する面が増えるぶん発電効率がアップし、温度を下げても性能が維持できるのでは」という仮説の検証です。実験では、電池の原料にクエン酸を加え、超音波振動と高温によって数百ナノメートルサイズの粒子にします。すると約400℃でクエン酸だけ焼失し、粒子に孔が残りました。研究をスタートしてから孔があくまで約半年。より小さな孔が数多くあくように実験を繰り返し、電池としての性能を評価しています。孔が小さくなり増えているという変化が、顕微鏡で確認できるのも実験の大きな楽しみ。「この方法で正解だった」という実感が得られます。同様に化学プラントの稼働効率をよくすることも環境改善につながるのだと納得。社会に出てからも、プロセスに工夫して環境改善を試みたいです。

社会の最重要課題と密接に関連している化学工学。「小さい環境負荷で、大きい成果を」が目標です。

私の研究室では、教員と学生は共同研究者。一緒に考えながら研究を進めています。この学科で学ぶ「化学工学」は、エネルギー材料や環境という、近年話題になることの多いテーマと直結する学問分野。環境に配慮して少ないエネルギーで効率よくたくさん生産する技術を学びます。化学製品はもちろん食品や薬品など幅広い産業のプラント設計に不可欠なので、人材ニーズも豊富です。

エネルギー・環境工学科
木下 卓也 准教授

  • ※この学びのスタイルは2017年度のものです。

理工学研究科 環境都市工学専攻
博士課程前期課程 1年次生
石川 北斗

研究テーマ

メソポーラスシリカ担持金属触媒を用いるエタノールからのBTX合成

プラスチックなどの原料となるBTXを生成。環境にやさしい触媒を生み出すのが目標です。 プラスチックなどの原料となるBTXを生成。環境にやさしい触媒を生み出すのが目標です。

バイオエタノールからBTX(ベンゼン、トルエン、キシレン類の総称)を生成するための触媒について研究しています。BTXはプラスチック、ゴム、医薬品など、私たちの生活に欠かせない物質の原料。現在は石油、石炭といった化石資源から作られますが、これらの枯渇が進むなか、新たな方法として注目されています。生成物中に含まれるBTXの割合を高め、また、少ないエネルギーで、できるだけCO2を発生させないような、生産効率アップも、環境保護もかなえる触媒を探しています。多孔質物質と金属を組み合わせた触媒をバイオエタノールと反応させ、生成物を分析するのが一連の流れ。自分の手で作りあげた反応装置を使います。温度、触媒に含まれる金属の種類や割合によって反応が変わるため、何十回、何百回と試行錯誤します。触媒ごとに、よりたくさんのBTXができる最適な条件を見極めます。良い結果が得られたときは、この上ない喜び。「いつか完璧な触媒を完成させたい」という気持ちを胸に、大学院進学後も研究を続けます。

プラスチック原料の製造、廃水の浄化など、私たちの生活に根づいたテーマに触媒で挑みます。

生成物を作る際、化学反応を促進するのが触媒の役割。より小さなエネルギー、より少ないCO2排出量で生成できれば、生産効率アップや環境保護に良い効果をもたらします。現在は主に、バイオエタノールからプラスチックなどの原料となるBTXを作るための触媒について研究中。また、触媒を用いた廃水の浄化も大きなテーマです。ともに、エネルギーや環境について考えていきましょう。

エネルギー・環境工学科
池永 直樹 教授

  • ※この学びのスタイルは2016年度のものです。

理工学研究科 環境都市工学専攻
博士課程前期課程 2年次生
西山 達一郎

研究テーマ

ZIF-8を用いたアルコール水溶液の吸着・分離に関する研究

バイオ燃料の精製に用いる多孔質材料を環境に優しい方法で合成しています。 バイオ燃料の精製に用いる多孔質材料を環境に優しい方法で合成しています。

私の研究対象は、ZIF-8(ジフエイト)という、液体や気体の吸着・分離に用いられる多孔性の物質です。従来、吸着・分離にはゼオライトという無機物質が幅広く用いられてきましたが、ZIF-8は表面積が大きい、構造設計が容易であるなどの特徴から、近年ゼオライトに代わる材料として注目を集めています。ただし、ZIF-8は今までは有機溶剤を用いて製造するのが一般的で、人体や環境への影響が懸念されることから、新たな製法の開発が求められるようになりました。そのなかで私は、環境に負荷を与える溶液を用いないでZIF-8を簡単に合成できる、乾式法の確立に取り組んでいます。さらに、この方法で得られた ZIF-8を、化石燃料の代替燃料であるバイオアルコールの精製に用いた場合の性能などについても研究中。この製法が将来実用化して、バイオ燃料が今よりも普及し、社会が化石燃料に依存しない方向に向かっていけばと期待しながら、実験を進めています。

研究室で分離工学の基礎力を伸ばし、社会に出ても成長し続けることを期待しています。

西山さんは、分離工学の技術者を志望しています。企業では、現在取り組んでいるテーマと関連する研究に携わる可能性は薄く、異なる研究開発に取り組む方が多いといえます。しかし、分離工学の知識や技術などは変わりません。また、後輩を指導し、計画を自分で進めていった経験も、課題解決に生かすことができるでしょう。これからの活躍を期待しています。

エネルギー・環境工学科
三宅 義和 教授

  • ※この学びのスタイルは2015年度のものです。

理工学研究科 ソーシャルデザイン専攻(現 環境都市工学専攻)
博士課程前期課程 2014年3月修了
赤井 友香

研究テーマ

グリセリンの水素化分解による1,3-プロパンジオール合成

産業廃棄物から価値ある物質を作る研究にチャレンジしています。 産業廃棄物から価値ある物質を作る研究にチャレンジしています。

バイオディーゼル燃料は、環境への負荷が小さい再生可能エネルギーとして注目されています。しかし、製造過程で生成するグリセリンという副産物には、現在、有効な使い道が少なく、供給過剰の状態になっています。私の研究テーマは、グリセリンを触媒を使って水素化分解※し、紫外線や雨水に侵されにくいなど、優れた性質をもつ樹脂の原料「1,3-プロパンジオール」を作り出すこと。使い道に困っているグリセリンを有効利用して、工業的に価値が高い物質を作る方法の確立をめざしています。先輩から受け継いで始めたこの研究は、取り組むようになってから4年が経ちますが、ねらったとおりに水素を付加する反応を起こすことが非常に難しく、初めの数ヶ月は何の進展もありませんでした。悩んだ末に、反応に使用する金属化合物の種類を変え、また、酸の強度という点でも検討を重ねました。実験を繰り返した結果、秋頃から少しずつ研究の方向性が定まってきたように感じています。確かに手強いテーマですが、いずれ画期的な結果が出ると信じています。

  • ※水素化分解:炭素と酸素の結合を切って、水素を付加すること

環境にやさしい研究開発を一歩ずつ先に進めています。

1,3-プロパンジオールは現在、グルコースを発酵させて生産されています。しかし私たちは、資源の有効利用をめざして出発物質にグリセリンを使用しており、その扱いにくい化学構造ゆえに、研究の進展に時間がかかっています。他大学でも活発に研究されていますが、工業化できるような成果は出ていません。そのなかで、赤井さんは研究を前に進めるために貴重な貢献をしてくれたと思います。

エネルギー・環境工学科
三宅 孝典 教授

  • ※この学びのスタイルは2014年度のものです。

エネルギー・環境工学科独自のホームページへ

このページの先頭へ