特  集 vol. 518 あなたのお気に入りはどこ? 後編

高槻ミューズキャンパス

安全に関する豊富な資料が一堂に! 高槻ミューズキャンパス西館2階 安全ミュージアム

 社会安全学部1年次生のK.N.さんが紹介する高槻ミューズキャンパスのランドマークは、西館2階にある「安全ミュージアム」です。防災・減災・危機管理をテーマとしたスポットで、防災グッズ、踏切・非常停止ボタン・事故車両などの事故に関する物、安全に関する書籍や災害マンガなどが展示されています。「安全ミュージアム」は、学生はもちろんのこと地域の方にも開放しており、見学にいらっしゃる方も。K.N.さんは、「私は『復興』や『街づくり』に興味があるので、こちらにある復興地域の模型にじっくり見入ってしまいました」と語りました。書籍についてはまだ手をつけていないものの、「社会安全学部の課題に役立ちそうなものが揃っていると感じます」と話し、学びの場としてのミュージアムの魅力を、学生目線で伝えてくれました。

社会安全学部1年次生
K.N.さん

個人的に好きな高槻ミューズキャンパスの設備は「エレベーター」です。6基あり、広々としているので、ぎゅうぎゅう詰めになることがほとんどなく気に入っています。さっきまで受けていた授業の担当教授と私だけになって、妙に緊張してしまうこともあります(笑)。

高槻ミューズキャンパス
安全ミュージアム

2010年4月に開設された「高槻ミューズキャンパス」は、高槻市が掲げる「安全・安心のまちづくり」に貢献することを目的に、防災機能を備えた施設として整備されました。敷地内には、災害時の緊急避難場所としての役割も担う設備が整っています。キャンパス内にある「安全ミュージアム」では、災害や事故の仕組みとその対策について、展示物や書籍(マンガや絵本を含む)を通じて学ぶことができます。子どもから大人まで幅広い世代が学べる地域の防災拠点として一般に公開されており、地域の防災力向上と次世代の教育に寄与することを目指しています。[安全ミュージアム] 
面積:約139m²

位置情報 >
34.85485176007437, 135.62230984913265

千里山キャンパス

約1000人収容可能な大教室 千里山キャンパス 第1学舎 千里ホール

 政策創造学部4年次生のT.S.さんとM.M.さんが紹介する千里山キャンパスのランドマークは、第1学舎にある「千里ホール」です。約1000人を収容できる大教室ですが、使用されていない時間帯には自習室として開放されています。M.M.さんは「資格の勉強をしたり、就活のエントリーシートを書いたりするときによく利用しています」と話しました。T.S.さんも「一人でも、数人のグループでも気兼ねなく利用できます。コンセントも使えて便利ですよ」と教えてくれました。
 第1学舎といえば、人工芝が広がる「あすかの庭」も人気のスポット。二人は「ここから見える空が好きです。気候の良い日は、思わずごろんと寝転びたくなります」と笑顔で語ってくれました。

政策創造学部4年次生
M.M.さん

政策創造学部4年次生
T.S.さん

第1学舎のそばにある簡文館に「関西大学博物館」がありますが、歴史好きの私の父が展示を見にきたことがあるそうです。私自身はあまり頻繁に利用しないので、もしかしたら私より父の方が詳しいスポットかもしれません(笑)。

千里山キャンパス
千里ホール
(第1学舎)

2008年に完成した1号館は、千里山キャンパスの中でも最も高い場所に位置する建物で、法学部、文学部、政策創造学部、外国語学部の学生が主に学んでいます。「千里ホール」は授業だけでなく、特別講義やイベントなどでも使用される大教室。空き時間には、自習する学生の姿が多く見られます。また、千里ホールがある1号館のロビーには「豊臣期大坂図屏風」の復元が展示されており、大阪の歴史や文化を感じながら学びを深めることができます。[千里ホール] 
教室面積:約1,143㎡、標高:約54m

位置情報 > 34.776318847250735, 135.51039579635182

堺キャンパス

人間健康学部生の登竜門!? 堺キャンパス 体験学習エリア

 「堺キャンパスのランドマークは、学生が一度は登るクライミングタワーのある、体験学習エリアです!」弾けるような笑顔でそう語ってくれたのは、人間健康学部4年次生のA.I.さんとM.O.さん。この体験学習エリアは、1年次履修必修の「スタディスキルゼミ」でチームビルディングを学ぶ際に使用されており、高さ10mを超えるクライミングタワーがそびえ立っています。タワーを登る学生と、下で命綱を握って支える学生----。各々が信頼関係とそれに基づく支えあいを実践・実感することが目的です。「どうしても登る人が注目されますが、支える側もとても重要。相手の命を預かっているという責任感を持って臨みます」とA.I.さん。「私は高いところが苦手なので、もう登りたくはないのですが(笑)、チームで気持ちをひとつにする大切さを実感しました」とM.O.さんも語ってくれました。この「体験学習エリア」は、堺キャンパスで学ぶ学生たちの記憶に強く刻まれるランドマークのひとつになっているようです。

人間健康学部4年次生
M. O.さん

人間健康学部4年次生
A. I.さん

授業では、クライミングタワーのほかにも「カーゴネット」「ジャイアントラダー」「パンパープランク」など14種類のエレメント(施設)に挑戦できます。私が所属するゼミでは、心理的に不安がない「コンフォートゾーン」から、少しプレッシャーを感じる「ストレッチゾーン」に移行することが成長につながる、と学んでおり、まさにそれを実感できるエレメントだと思います。

堺キャンパス
体験学習エリア

2010年に開設された堺キャンパス・体験学習エリア。専用器具を使ったアクティブな体験を通じて、「自分や他者を大切にする心」や「困難に立ち向かう力」、「相互の信頼感」などを育むことを目的としています。さらに、スポーツ指導や教育、福祉の現場で求められる「場づくり」や「リーダーシップ」についても実践的に学んでいきます。こうした学びの風景は、「こころ」「からだ」「くらし」を総合的に捉えて探求する人間健康学部の特長のひとつとなっています。[体験学習エリア] 
面積:約2,835㎡ 器具の高さ:約10m

位置情報 >
34.590388, 135.492127

環境都市工学部 建築学科
木下 光 教授

居心地の良いオープンスペースが

 千里山キャンパスには、関西学院大学のヴォーリズ建築や立教大学の本館のような象徴する顔がありません。その理由は、正門から凛風館を抜け裏門へと通じる道路が吹田市道であるため、キャンパスは閉じることなく、その軸線に沿った構成になっているからです。一つの何かがシンボルになるのではなく、地形で分かれながら学部単位で「街」を構成し、「街」が集まって「都市」ができているのです。また、バブル崩壊後、建築に強烈な象徴性を求めなくなったことや、コロナ禍の影響を受け、悠久の庭のような公園や広場での過ごし方が上手になったことも大きいでしょう。学生の声は建築やモニュメントだけでなく、一人一人にとって愛着のある、居心地の良いオープンスペースが大切になり始めている今の世相を反映しており、有だけでなく無に、複数かつ強くないランドマークがシンボルになる可能性がありそうです。それらが「街角」をつくり、学生や地域住民の振る舞いという風景が関大らしさであるといえるでしょう。