2021.08.05
  • 研究会

阿萬弘行研究員(関西学院大学)がRISSワークショップで報告します。(2021年9月8日)

日時:2021年9月8日(水) 14:00-15:00

場所:Zoomにて開催いたします

報告者:阿萬弘行 (関西学院大学商学部 教授)

タイトル:「個人のサステイナブル投資への選好-モラルとリテラシーの効果-」

要旨:本稿では、アンケート調査を用いて、個人のサステイナブル投資への選好を計測し、その決定要因を分析した。仮想質問の結果では、環境保護を重視する企業に対して、その投資収益性が劣っていても、全体の約三割前後の回答者が、サステイナブル投資に好意的選好を示しており、非金銭的動機の存在を示唆していた。さらに、この動機の構成要素を探るために、個人のモラルとリテラシーの効果を検証した。その結果、投資リターンが劣る条件の下で、金融モラルが高い、つまり、金銭への忌避感が強い場合、サステイナブル投資に積極的な態度が観察された。高い環境モラルは、リスクが高い場合のサステイナブル投資を抑制する効果を一部にもっており、事前の予想に反する結果となった。環境問題の知識を測るリテラシーの高さは、投資選択とは統計的に有意な関係が観察されなかった。金融リテラシーの水準は、全体としては統計的に有意な関係はなかったが、一部に、高い金融知識を持つ人はサステイナブル投資の投資収益性を重視する傾向があった。

※URLはメールにてご案内いたします。本機構研究員以外で参加をご希望の方は、ご所属・ご氏名・メールアドレスを<riss@ml.kandai.jp>までお知らせください。

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