研究活動

【公募研究班】関西大学博物館所蔵 木崎愛吉旧蔵拓本「中国の部」の基礎的研究

研究代表者 村元 健一 文学部・教授
研究概要

 本研究は、木崎愛吉旧蔵拓本群の「中国の部」の全容を把握し、今後の整理・研究の基盤を構築することを目的とする。

 木崎愛吉(1866~1944)は、大阪出身で大阪朝日新聞に勤めたのち、金石史料の研究に打ち込み、『大日本金石史』『摂河泉金石文』『大阪金石史』などを著した。氏の研究は日本の金石研究の基礎であり、収集した拓本の中には、現在では現物が破損、摩滅したものもあり、その学術的価値は高い。厖大な拓本群は散逸の危機もあったが、幸いに本山彦一氏に一括で購入され、それが本学博物館に寄贈されたことにより、そのコレクションは現在に残されることになった。この間の経緯は[櫻木潤2008]に詳しい。

 木崎は日本の金石史料を集成しているが、注目されるのはそのコレクションの中に厖大な中国の石刻史料の拓本があることである。すでにその一部は角田芳昭氏らにより紹介されている〔考古学等資料室 1986〕。「日本の部」の整理が進む一方で、1,000点近くあるとされる「中国の部」の拓本は全容が不明であり、木崎の金石学の全体像を描き出す上で問題となっている。また、これらの資料が検索、閲覧することができず、本資料が学術的、社会的に十分活用できない原因となっている。

 こうした状況を改善すべく、これまでも何度か整理が試みられ、着実に成果は挙がっているものの、まだ全てを確認するには至っていない。

 本研究は木崎の拓本コレクションの「中国の部」の全容解明を目的としながらも、まずはコレクションの全体数量を把握し、その上で今後の本格的な整理、研究の土台を作ることに主眼を置く。タイトルに「基礎的研究」と付した所以である。

(参考文献)
 ・櫻木潤2008「本山コレクションと木崎愛吉旧蔵拓本」関西大学なにわ・大阪文化遺産学
  研究センター『木崎愛吉旧蔵本山コレクション金石文拓本選』
 ・考古学等資料室1986「資料紹介『金石文拓本資料』」『関西大学考古学等資料室紀要』
  第3号

研究分担者

櫻木 潤   文学部・准教授

山下 大輔  博物館・学芸員

研究期間 2026年度(1年間)

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