【公募研究班】近世大坂の遊興文化と出版の研究―名所・芝居・花街を中心に―
| 研究代表者 | 山本 卓 文学部・教授 |
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| 研究概要 | 近世の大坂では、士農工商といった枠組みを超えて、文化が享受されていた。本研究では、大坂で生まれた遊興文化について、以下の三つの大きな柱を設定し、調査・研究を進める。 |
| 研究分担者 |
北川 博子 関西大学非常勤講師 中尾 和昇 奈良大学・文学部・准教授 岸本 理恵 文学部・教授 長谷 海平 総合情報学部・准教授 |
| 研究期間 | 2024年度~2025年度(2年間) |
研究成果概要
山本、北川、中尾各自が、関西大学図書館となにわ大阪研究センター所蔵の文献資料の調査・検討を行った。山本は花街資料である図書館所蔵『新町細見之図澪標』、その他、新町関係の一枚摺の研究を行った。また、図書館所蔵の読本『絵本太閤記』と実録体小説との関係についての研究を深めた。北川は図書館所蔵の歌舞伎役者や花街の芸妓の襲名・追善の際に出された「摺物」を網羅的に閲覧、各作品を考証した。ちなみに、摺物は近年世界的に注目されている浮世絵であるが、かなりの数となる図書館所蔵摺物については全く知られていない。この調査・研究の成果の一部として、研究ノート「役者似顔の上方摺物二種」(2024年6月刊「演劇研究会会報」第50号)を発表した。また、図書館所蔵「長谷川貞信(初代・二代・三代)浮世絵版画コレクション」は以前に調査を行っているので、各作品の意義を見直した。中尾は名所関係の資料を調査、具体的には「センター所蔵『摂津名所図会』が各作品に与えた影響」という視点を持ちながら「浪花名所図屏風」や図書館所蔵「鬼洞文庫」の地誌の一枚摺、版本などの調査・研究を行った。岸本は和歌研究の視点から、名所である「住吉」を取り上げ、考察を深めた。長谷は江戸期の資料の映像化について、外部視察を行いながら取り組んだ。2025年度は、2024年度の研究を更に進めると共に、研究成果として、2026年度の博物館春季企画展「近世大坂の遊興文化-名所・芝居・花街を中心に-」を開催する。従って、山本・北川・中尾の調査は、出品作品の選定を行うもので、各作品の研究は展覧会図録の作品解説に繋がるものである。また、山本・北川・中尾・岸本の研究は図録のコラムとして発表するもので、これらを図録にまとめた(2026年2月27日、関西大学博物館・関西大学なにわ大阪研究センター発行)。長谷の研究は、博物館展示室で放映する映像制作のためのもので、期間中、会場で上演すると共に図録の付録としてDVD化した。
博物館ではこの展観が開催されている(2026年4月1日~5月30日)
