松浦章教授の最終講義を開催しました

2017年01月20日

千里山キャンパスで19日、東アジア文化研究科の松浦章教授による最終講義を開催しました。

松浦教授は本学文学部史学科東洋史専修をご卒業後、大学院文学研究科・日本史学専攻東洋文化史専修博士課程の第一期生を修了。その後、本学文学部専任講師、同助教授を経て、1988年教授となられました。

この間、大学院文学研究科長、アジア文化交流研究センター長、G-COE事業推進担当者、東西学術研究所所長などの要職を歴任されました。

明清史や東アジア海域交流史の分野で前人未踏ともいえる領域を開拓し、中国のみならず日本、台湾、東南アジア、朝鮮、琉球にまたがる文化交渉につき数多くの業績をあげて世界的にも注目されてきた松浦教授。

講義は「文化交渉学への軌跡―50年の研究回顧」と題し、学部時代、故大庭脩教授の唐船持渡書に関する講義を聴いて「唐船に魅せられた」こと、そこから自分の研究生活が始まったことを述懐。その後の長い研究生活とご著書の数々を、幕末の長崎入港船、中国帆船との出会い、漂着史料・航海日誌・新聞記事など資料収集のご苦労話もまじえつつ振り返り、会場を魅了しました。

また近年のCSACG-COECSACⅡなどの大型プロジェクトにおけるご活躍や、多くの博士院生が巣立ったことについても触れ、謙虚ながらも満足しておられるご様子。

百数十名の聴講者が出席する盛会で、会場の以文館4階のセミナースペースが一杯になりました。松浦教授は「これからも研究は続けたい」とおっしゃり、その学生思いのお人柄とともに学問にかける情熱を伝えられました。

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