更新日:2014年3月13日
2010年1月25日(水)に高槻市立五百住(よすみ)小学校の6年生2クラスを対象に、今年度最後の出張講義を実施しました。
「人間の体の中の消化反応を体の外で観てみよう!」(関西大学 河原先生)と「腕の動きと筋肉の働き」(関西大学 倉田先生)の異なった授業を1時限ずつ体験してもらいました。
「人間の体の中の消化反応を体の外で観てみよう!」は、マイクロチューブの中に詰められた消化酵素を使い、体の中で行われている消化反応を体の外である試験管の中で、カツオブシや豆腐などの身近な食材を使って観察しました。
消化に関わる器官によって消化酵素や消化液の酸性やアルカリ性の度合いが違うことを体験してもらいました。こどもたちは酸性・アルカリ性を調べるのにリトマス試験紙を使ったことがありますが、今回は中性付近の細かい範囲を調べることのできるBTBや、広範囲用のWR試験紙を用いました。
また、酵素なしと酵素ありの比較や胃腸薬には何が含まれているかをネガティブコントロール(陰性の対照)とポジティブコントロール(陽性の対照)を使って比較調査を体験してもらいました。これは適切なコントロールを踏まえることが実証実験の本質であるからです。
「腕の動きと筋肉の働き」ではスライドを交えて解説しながら、関節と筋肉のシステムについてこどもたちと質疑応答を行ってから、骨格と筋肉の模型に触ってもらい、その後再度考えてもらうなど、自分で考えを深めていけるように誘導していくことを配慮した内容になっています。
また倉田先生と学生アシスタントとの力比べの実演と、筋電計の計測結果を比較して屈筋や伸筋の違いやその制御機構について理解を深めてもらいました。
このような体験型の授業を通して理科や科学への興味が芽生え、将来的に医工薬の分野に進もうと考えるこどもたちが少しでも増加すれば幸いです。
4月からの新年度には刷新された内容の出張講義を計画中です。ご期待下さい。