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「滋賀医科大学・長浜バイオ大学間の戦略的大学連携支援事業「びわこバイオ医療大学間連携戦略」への訪問調査報告(10.09.14)

更新日:2014年3月13日

平成22年9月14日に滋賀県の長浜バイオ大学にて、滋賀医科大学と長浜バイオ大学間での平成20年度文部科学省「大学教育充実のための戦略的大学連携支援プログラム」採択事業「びわこバイオ医療大学間連携戦略」についての訪問調査を行いました。

☆DSCF5877.jpgのサムネール画像会議室にて長浜バイオ大学 下西 康嗣 学長より出迎えの挨拶があり、同大学 三輪 正直 バイオサイエンス学部長、滋賀医科大学 分子神経科学研究センター長 遠山 育夫 教授、同分子神経科学研究センター 田口 弘康 特任教授らが応対して下さり、申請の経緯や取組とその実情について詳細を伺うことができました。

バイオと医療を合併したバイオ医学を標榜する「びわこバイオ医療大学間連携戦略」は滋賀の南北連携であり、現在は採択2年目に入っています。長浜バイオ大学にとっての主目的はバイオ研究の専門家に人体を良く知ってもらうことであり、長浜バイオ大学の学生60人(主に4回生と院生)に解剖学実習見学の授業を行っています。この際には滋賀医科大学の解剖学実習の教授と打ち合わせ、臓器を学生に見学させ、癌病変の固い肝臓や、心臓を直に手に触れて直接体験してもらっており、倫理的素養の育成、価値観が変わるような授業として学生からの評価も高いとのことでした。また、長浜バイオ大学からは滋賀医科大学の大学院生を対象にバイオインフォマティクスの授業を提供しており、互いの授業科目は選択科目化しており、単位としてカウントされます。また、長浜バイオ大学の博士課程の学位審査には副指導教授として滋賀医科大学の先生にも学外から入ってもらい、長浜バイオ大学での研究内容を深く知ってもらう機会となっているとのことでした。
☆DSCF5909.jpgのサムネール画像
いで、長浜バイオ大学の和田健之助 教授より解剖学の学習支援用ソフトウェアの立体視のデモンストレーションを実施していただきました。これは脳の中身をパーツ分解した三次元解剖図で、解剖学に詳しい遠山教授の監修を受けて信頼度が高いものに仕上がっているとのことでした。各パーツの英語発音や名前当てクイズ機能もあって高い学習効果が期待でき、順次、全骨格や内蔵パーツなどの作製を進めていく予定とのことでした。

長浜バイオ大学 殿山 泰弘 氏より長浜バイオインキュベーションセンター内にある長浜バイオ大学と滋賀医科大学の共同スペースで「メダカを用いた疾患モデルの作製」を解説していただきました。メダカはヒトと同じ脊椎動物であり、同じ臓器をつくります。トランスジェニックメダカを用いた薬物スクリーニングや、メダカの未知機能遺伝子の解析にも力を入れており、SNPsなど変異箇所を特定して、表現型を調査し、研究面での連携を進めているとのことでした。

将来的には共同大学院の創設が目標であるがそれは次のステップであり、とにかく教員と学生の交流をさかんにして研究内容や、ED・SD研修を通じてお互いに知り合う機会を増やすことが必要と考えており、また現在のところの交流は滋賀医科大学の基礎医学分野の方がほとんどなので、今後は臨床系とも共同研究を通して交流を深めていきたいとのことでした。

滋賀医科大学と長浜バイオ大学間の連携事業は、解剖学実習を目玉とした交換授業、教育用ソフトウェアの開発、共同研究面での交流の三本の柱からなり、これらは今後の我々の取組みにもぜひ反映させたい実施内容であり、非常に参考になる訪問調査となりました。ご多忙の中、応対してくださった長浜バイオ大学・滋賀医科大学の諸先生方に改めて感謝致します。

☆DSCF5919.jpgのサムネール画像 ☆DSCF5923.jpgのサムネール画像 ☆DSCF5944.jpgのサムネール画像

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