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具体的取組

Lifelong Active Learner の育成

 共通教養ゼミを汎用的技能や高次思考力、批判的思考力を育成する場とするために、交渉学ならびにクリティカルシンキングを新たなテーマとして加えます。学部の専門ゼミにおいても、交渉学などに対するニーズならびにシーズは確認されています。すなわち、共通教養ゼミは初年次向けのゼミと専門ゼミとを有機的に接続する拠点となります。
 また、卒業後にもそのような能力を確認、再生できる場として「共学共育プラットフォーム」を作ります。このプラットフォームは学生が在籍中に参加して、卒業生や有職者と交流をする場にもなります。具体的には、交渉学ワークショップの開催などにより実現する計画となっています。

交渉学とは?

図:考動力「共学共育プラットフォーム」概念図 「交渉学」とは、「『交渉力』を論理的に実証し、研究する学問」です。ここでいう「交渉力」とは、お互いの目的や意図を情報共有・共感し、当事者間の意志決定を基にして、長期にわたる良好な信頼関係を築くための力を指します。学生が、交渉学の学問知を身につけることも必要ですが、本事業ではむしろ、実践的に相手との長期にわたる「Win-Winの関係」を構築するという、交渉学で大切にしている理念を重要視しています。
 このような理念のもとで、当事者間で長期の信頼関係に至るためには、根拠に基づいた批判的思考力・高度なコミュニケーション力が必要となります。以上のことから、「交渉学」が考動力を育成するために相応しい学問であるといえます。本事業では、多くの学生が「交渉学」の理念や実践を通して、考動力を育成する教育プログラムを構築していきます。

考動力の成果指標開発と検証

図:コモンキューブリック概念図  考動力を測定、検証するために「基礎能力」「高次能力」に二分し、それぞれ4段階のコモンルーブリックを作成します。作成にあたっては、社会人基礎力や学士力といった、従来の教育的指標に加え、OECDが提唱するDeSeCoの3つのキーコンピテンシー(他者と学ぶ・道具を相互作用的に活用する・自律的に学ぶ)および、ACT21sの21世紀型スキル(批判的思考・意思決定・コラボレーション・ICTリテラシー・シチズンシップ等)という未来型指標も参照します。 コモンルーブリックを開発することで、本学の学生が、国際通用性を持ち、これからの社会をリードするために必要な考動力を有することを測定・検証します。 具体的な方法としては、学修行動・到達度を調査する間接評価と、教員の直接評価を実施します。この調査により明らかにされる学生の「学習したつもり」については、事務職員の学修コンシェルジュが、教員の「教育したつもり」については、授業コンサルティングやクラスルーブリック作成の支援を通して改善の努力をします。