1年次生の頃は、苦手なコンピューティング系以外の授業をまんべんなく履修。他にも憧れだった広告・テレビ業界に近い分野に触れ、自分の適正を見極めたかったこともあって、実習授業やサークルで映像制作も経験しました。CMやアニメーション制作はとても楽しめたのですが、自分がこれからもじっくりと取り組んで行く対象ではないなと感じていました。
履修する授業も少しずつ社会情報システム系にシフトしていった2年次生の頃、友だちに勧められて履修した『マーケティングリサーチ』が今の私を決定付ける大きなきっかけとなりました。それまでも"マーケティング"という言葉自体は知っていましたが、自分には縁のない分野だと思っていました。ところが実際に授業を受けてみると、身近で日常的な消費の裏側にある奥深い世界に、あっという間に虜になりました。
実はいつか見た商品開発のドキュメンタリー番組みたいで単純に『かっこいい!自分もやってみたい』と思ったのもきっかけです。ミーハーでちょっと恥ずかしいんですけど(笑)。
高校生や受験生のみなさんも"マーケティング"という言葉自体は聞いたことがあると思いますが、どんなことを学ぶイメージをお持ちですか?私にとってマーケティングとは消費の現場に飛び込んで、体当たりのコミュニケーションで掴むもの、肌で感じたことこそがマーケティングを学ぶ基本だと思っています。
私の所属するゼミは座学より実践を軸に、学生自身が消費の現場に触れマーケティングを実体験として学ぶことを重視しています。例えば2つのコーヒーチェーンに1時間滞在し、違いを考察する課題。カップやグラス、照明や家具、メニューボードなど調度品の違いもあれば、スタッフの接客やサービスまで…etc。普段なら気にも留めない違いがたくさんあります。こうした違いの裏にある企業の戦略や意図を考えます。基礎を学んだ後、ゼミで必ずチャレンジするのが『スチューデント・イノベーション・カレッジ(空想生活)』への参加です。これは実在の企業がスポンサーになり、17大学の25ゼミ100グループが参加し、実際に商品企画からマネジメントまでを行うプロジェクトです。私は3人グループのリーダーとしてバッグ部門の『マイボトルバック』企画に挑みました。バッグ部門のテーマはマイボトルを入れるバッグの商品企画を立案しプレゼンテーションを行うというもの。もちろん、ただバッグのデザインを考えるだけではなく、ターゲット設定や使われ方、マイボトルにどんな飲み物を入れることを想定しているのかも含め、実際の商品企画に関わるすべてを自分たちで考えます。
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