お知らせ

Positive, Active and Creative Challenger

2020.11.02

副学長 山本 秀樹

 前田裕新学長の下で10月から副学長を拝命いたしました環境都市工学部の山本秀樹でございます。執行部内では研究推進部および社会連携部の2部門を主に担当いたします。どうぞよろしくお願いいたします。10月は大学執行部の引継ぎに明け暮れ、多くの会議に奔走する毎日でした。今回は大学執行部コラムの初回担当でもあり、自己紹介を兼ねて、小生の研究室である環境都市工学部・エネルギー環境工学科「プロセスデザイン研究室」の教育研究方針のご紹介をもって任務を全うさせていただければと思います。
 プロセスデザイン研究室は、博士後期課程D2名(社会人)、前期課程M14名、学部生B10名、外部研究生2名、ポスドク1名の構成で秘書を加えると30名の大所帯です。研究の主テーマは物性化学工学であり、新規機能性材料開発のための物性評価および分子設計ツールの開発を行っています。現在、関西大学―JPECで共同開発したJKU-HSPプログラムを用いて多くの企業とイノベーション創生センターで新規機能性材料開発の共同研究を実施しています。
 研究室の教育方針は、学生が研究課題はじめ大学生生活に対して、常に「Positive、Active, Creative」な挑戦者(PAC-Challenger)として取り組むことを指導しています。学生時代、問題解決能力や自己表現能力の鍛錬や開発に大切な態度であると考えています。一方、研究室の国際化こそが大学の国際化に貢献することから、これまでに当研究室ではNIST(National Institute of Standard and Technology:米国)と血液粘度計の共同開発やMedical University Vienna(オーストリア) と人血液流動特性解析の共同実験を実施し、院生と一緒に海外に出かけて研究活動しています。院生は、この共同研究で、国際学会やインターシップだけでは得られない、海外での実体験を通して、研究者としての大きな自信と活力を得ていると実感しています。また、研究室では海外発表を進めており、新型コロナウイルス影響を受ける前までは、院生は全員国際学会で発表しており、多くの国際学会での受賞を経験しています。
 新大学執行部が発足して早一月が過ぎようとしております。まだまだ新型コロナウイルス対策の対応で大変ですが、大学においては「After corona」よりも、「With corona」の対応から生まれる新しい教育体制「New Standard」こそが重要であると実感しています。少子化が進む今日、将来の若人の大学選びは、基盤となる教育力と並んで、高度で卓越した研究力のある大学を希望することは疑う余地はないと考えています。そのために、関西大学の学是である「学の実化」の具現化こそが大学の真価となると確信し、日々この体現化に挑戦したいと考えています。最後になりましたが、皆様には今後ともよろしくお願いいたします。


ウイーン医科大学実験風景
ウイーン医科大学実験風景
ヒト血液流動解析装置
ヒト血液流動解析装置
米国NISTメンバー
米国NISTメンバー