ごあいさつWelcome

関西大学先端科学技術推進機構機構長 鶴田 浩章
関西大学
先端科学技術推進機構
機構長 鶴田 浩章

第28回 関西大学先端科学技術シンポジウムの
開催にあたって

 平素より関西大学先端科学技術推進機構(関大ORDIST)の活動に対しまして、格別のご支援ご協力を賜り、感謝申し上げます。
 関大ORDISTの主催により、「AI時代の研究と教育」をテーマとして、第28回関西大学先端科学技術シンポジウムを開催いたします。本年度は、特別講演として、九州大学名誉教授の若山正人先生による「AI時代の研究と人材育成」という演題のご講演を対面形式(ウェビナー配信もあり)で行っていただきます。若山先生は、日本電信電話株式会社や科学技術振興機構、理化学研究所などの多方面でもご活躍のうえ、2025年開学予定のZEN大学初代学長に就任予定です。「AI時代の研究と人材育成」という時宜にかなった興味深いお話を拝聴できるものと期待しております。またシンポジウムの各セッションにおいては、本学の理工系研究の取組みについてもご紹介いたします。
 新型コロナウイルス感染症に関する脅威がなくなったわけではありませんが、安全面に配慮のうえ、2019年度以来の対面形式での開催とし、対面でのポスターセッションも実施いたします。また、コロナ禍で実施していたオンライン配信も利点を活かしながら、一部のセッションで併用して実施いたしますので、多くの方にご参加いただけることを期待しております。
 最後に、本シンポジウムにご参加をいただきました学外関係者の皆様と、開催にご尽力を頂戴した教員・職員・学生の皆様、ならびに、ご後援をいただいた近畿経済産業局と関西大学科学技術振興会に厚く感謝の意を表します。

関西大学 学長 前田 裕
関西大学
学長 前田 裕

第28回 関西大学先端科学技術シンポジウム 
ご挨拶

 関西大学先端科学技術シンポジウムは今年で28回を迎えます。「AI 時代の研究と教育」をテーマに、3年間のオンラインでの開催を挟んで、オンサイトでの開催になります。コロナ禍でのインターネットによる配信による成果発表という体験を経て、今回はオンサイトでのセッション、パネルセッションに加えて、一部オンラインでの配信もあります。空間的な制約を乗り越えた、新たな時代の先端科学技術シンポジウムになります。
 さて、現代の国際社会は、大変深刻な問題を抱えています。ウクライナでの惨事に加え、イスラエル・ガザでの悲惨な出来事も国際社会にさらに大きな問いを投げかけています。世界社会は解決の目途を立てることさえできていません。関西大学として何ができるのか、何をしなければならないのか、深刻な課題です。
 一方で、技術の進歩には目を見張るものがあります。特に、生成系AIを巡る近年の話題は、産業界のみならず、教育や研究のあり方を本質から見直す機会を与えてくれます。AI技術の進歩は我々に大変便利な環境を提供すると同時に、この技術に、どのように向き合うのかという問いを投げかけています。1956年に生まれたAIという言葉が68年の時を経て、改めて、人間の知性とは何かを問いかけています。この技術の進歩にもかかわらず、また、当時の楽観的な予想とは裏腹に、我々は知性の意味するところを理解できていません。この事実から、我々は議論を始めなければならないように思います。
 科学の進歩は、単に新しい技術の開発、進歩を意味するのではなく、社会や人の有り様も含めて、社会科学や人文科学の進展を含んでいます。人類の継続的な発展にとって、SDGsに示される人類の課題にとって、技術を含めた科学的なアプローチに期待するところが大きいです。先端科学技術推進機構によるシンポジウムの今回のテーマはまさに、このことを議論しようとしています。
 関西大学先端科学技術推進機構の5つのセンター、また、同機構の研究員の、それぞれの分野での研究が社会課題の解決の一助となり、また、本シンポジウムが、そのような研究成果の有効な発表の場となることを祈念して挨拶とさせていただきます。

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