博物館情報庫

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民俗
2010.05.01

櫛(朝鮮)

櫛(朝鮮) 櫛(朝鮮)

くし(ちょうせん)
 

 朝鮮の櫛は、主に櫛の歯のきめ細かさによって、大荒(ときぐし)と小荒(爪櫛)に大別される。大荒は長い髪を手入れするのに使われ、小荒は仕上げや携帯用として利用された。竹、松、棗(なつめ)、樺の木で作られたものが多いが、三国時代や高麗時代には、べっ甲、象牙、角、銀なども使われ、実用以外に装飾用としても利用された。
 半月形をしている大荒は、その形状から月梳(ウォルソ)ともいう。また、爪櫛は眞梳(チャムピッ)とも言われ、髪の毛を清潔に整えるため、現在でも農村地帯で使われることがある。