歴史的大発見の、
記憶と継承。Introduction
今から50年前の1972(昭和47)年、高松塚古墳の発掘調査が奈良県高市郡明日香村の村史編纂事業として、奈良県立橿原考古学研究所によって実施されました。発掘は、末永雅雄橿原考古学研究所長(関西大学名誉教授)の指導のもと、網干善教関西大学助教授(のち関西大学名誉教授)が担当し、関西大学文学部考古学研究室で学ぶ大学院生や学生、地元有志などが参加しました。
発掘は、まだ寒い3月1日から行われ、18日に深さ3mの盗掘穴の底に石槨を確認しました。雪のちらつく21日の正午過ぎ、薄暗い石槨内部をのぞき込んだ網干が彩色壁画を発見し、学生らがその瞬間を共有しました。
関西大学の考古学・古代史の研究は、高松塚古墳のある奈良・飛鳥の地と深くかかわっています。高松塚古墳壁画発見から50年を記念して、歴史的大発見の記憶と継承を展示します。




Reproduction Exhibit高松塚古墳壁画
再現展示室

Reproduction Exhibit高松塚古墳壁画再現展示室
関西大学博物館(簡文館)前の高松塚古墳壁画再現展示室では、墳丘をドーム状の透明ガラスで表現し、その中に精緻な美術陶板で再現した壁画を設置しています。
関西大学放送講座 「飛鳥の古墳」 Video Lectures
1998年、本学が発注しCSで放映された故 網干善教 名誉教授の幻の講座「飛鳥の古墳」全12回は、高松塚古墳を含む飛鳥周辺の古墳群について同氏が熱く語った他に類を見ない貴重な動画です。各回とも約90分間、特定の古墳について黒板をバックに講演し、発掘調査の結果や学問的意義などを解説。その合間には、現地の映像、出土品、古墳内部などの写真をはじめ、ヘリコプターから撮影した様子や現地で説明する同氏の動画が含まれています。
動画は、その後2011年からiTunes Uにて無料公開していましたが、iTunes U終了の後、改めて視聴希望のお声を受け、高松塚古墳発掘50周年を機に提供するものです。
※動画の内容は、撮影当時のものであることをお含みおきください。
