関西大学博物館

高松塚古墳壁画発見 50周年 50th Anniversary of Mural Painting Discovery at Takamatsuzuka Tumulus

上:高松塚古墳発掘調査中の網干善教助教授(当時)と関西大学考古学研究室の学生・大学院生(1972)
下:中尾山古墳発掘調査に参加する関西大学学生・大学院生(2020)

歴史的大発見の、
記憶と継承。Introduction

今から50年前の1972(昭和47)年、高松塚古墳の発掘調査が奈良県高市郡明日香村の村史編纂事業として、奈良県立橿原考古学研究所によって実施されました。発掘は、末永雅雄橿原考古学研究所長(関西大学名誉教授)の指導のもと、網干善教関西大学助教授(のち関西大学名誉教授)が担当し、関西大学文学部考古学研究室で学ぶ大学院生や学生、地元有志などが参加しました。
発掘は、まだ寒い3月1日から行われ、18日に深さ3mの盗掘穴の底に石槨を確認しました。雪のちらつく21日の正午過ぎ、薄暗い石槨内部をのぞき込んだ網干が彩色壁画を発見し、学生らがその瞬間を共有しました。
関西大学の考古学・古代史の研究は、高松塚古墳のある奈良・飛鳥の地と深くかかわっています。高松塚古墳壁画発見から50年を記念して、歴史的大発見の記憶と継承を展示します。


Reproduction Exhibit高松塚古墳壁画
再現展示室

高松塚古墳壁画再現展示室

Reproduction Exhibit高松塚古墳壁画再現展示室

関西大学博物館(簡文館)前の高松塚古墳壁画再現展示室では、墳丘をドーム状の透明ガラスで表現し、その中に精緻な美術陶板で再現した壁画を設置しています。

関西大学放送講座 「飛鳥の古墳」 Video Lectures

1998年、本学が発注しCSで放映された故 網干善教 名誉教授の幻の講座「飛鳥の古墳」全12回は、高松塚古墳を含む飛鳥周辺の古墳群について同氏が熱く語った他に類を見ない貴重な動画です。各回とも約90分間、特定の古墳について黒板をバックに講演し、発掘調査の結果や学問的意義などを解説。その合間には、現地の映像、出土品、古墳内部などの写真をはじめ、ヘリコプターから撮影した様子や現地で説明する同氏の動画が含まれています。
動画は、その後2011年からiTunes Uにて無料公開していましたが、iTunes U終了の後、改めて視聴希望のお声を受け、高松塚古墳発掘50周年を機に提供するものです。
※動画の内容は、撮影当時のものであることをお含みおきください。

第1回 「石舞台古墳」

石舞台古墳

第2回 「高松塚古墳(1)構造と壁画」

高松塚古墳(1)構造と壁画

第3回 「高松塚古墳(2)出土品とその意味」

高松塚古墳(2)出土品とその意味

第4回 「都塚古墳 塚本古墳 打上古墳」

都塚古墳 塚本古墳 打上古墳

第5回 「岩屋山古墳」

岩屋山古墳

第6回 「真弓鑵子塚古墳 乾城古墳 白壁塚古墳」

真弓鑵子塚古墳 乾城古墳 白壁塚古墳

第7回 「牽牛子塚古墳」

牽牛子塚古墳

第8回 「マルコ山古墳」

マルコ山古墳

第9回 「中尾山古墳」(八角墳)

中尾山古墳

第10回 「天武・持統天皇陵と鬼の雪隠・俎」

天武・持統天皇陵と鬼の雪隠・俎

第11回 「八角墳の意味」

八角墳の意味

第12回 「キトラ古墳」

キトラ古墳
高松塚古墳VR体験

VR Experience高松塚古墳VR体験

タブレットやスマホから、壁画発見の
瞬間をバーチャル体験していただけます。

高松塚古墳VR体験
高松塚VR体験コンテンツ制作:関西大学総合情報学部 林武文研究室(KU-ORCAS)
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