博物館情報庫

博物館情報庫

羽間コレクション
2009.04.20

紺糸威菱桶側二枚胴具足

紺糸威菱桶側二枚胴具足

こんいとおどしひしおけがわにまいどうぐそく
(江戸時代中期 濱本正女氏寄贈)

簡素にして質実なつくりの具足で、兜が実用するにふさわしいのだろうかと気になるほどに重いが、それはつくられた時期の特徴であろう。胴部は、黒漆塗りの鉄板(てついた)札(ざね)を紺糸で威し、左側を蝶番(ちょうつがい)でつないだ二枚胴からなり、いわゆる当世具足の形式である。兜は越中(えっちゅう)頭形(ずなり)鉢(ばち)、袖は簡便な当世袖、籠手(こて)は五本篠(しの)籠手(ごて)、手甲は海鼠(なまこ)手甲(てこう)である。佩(はい)盾(だて)に、金で大きく日の丸をあらしている。