化学生命工学部

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理工学研究科 堀井 健大さんが第70回高分子学会年次大会において優秀ポスター賞を受賞

氏名

堀井 健大

所属

理工学研究科 化学生命工学専攻 化学・物質工学分野 機能性高分子研究室

受賞年日

2021年05月28日

大会・団体名

第70回高分子学会年次大会

受賞名

優秀ポスター賞

研究テーマ等

生分解性インジェクタブルポリマーの免疫細胞療法への応用

賞の概要

公益社団法人 高分子学会主催の国内学会第70回高分子学会年次大会において「生分解性インジェクタブルポリマーの免疫細胞療法への応用」に関する研究で,ポスター発表を行い,合計697件のポスター発表の中から優秀ポスター賞を受賞した。
がん免疫療法では,がん抗原特異的な免疫応答を誘導するため,がん細胞のみを攻撃することが可能で,副作用の少ない治療の実現が期待されている。中でも抗原提示細胞である樹状細胞 (DC) を利用したものがDCワクチン療法である。DCワクチン療法では,患者から採取したDCを体外で培養し,抗原を認識させることで活性化したDCを再び患者に投与し,体内で抗原特異的な免疫を誘導する方法が提案されている。しかし,活性化DCの生存期間は短く,投与後にその大部分が死滅して十分な治療効果が持続しないといった問題がある。
一方,室温ではゾル状態で生体内に注入すると体温に応答してゲル化し,生体内で分解・代謝される温度応答型生分解性インジェクタブルポリマー (IP) は,体内蓄積性を示さず体内注入型の薬物徐放デバイスなどへの応用が期待されている。我々はこれまでに,生分解性 IPとして, カプロラクトン-グリコール酸共重合体 (PCGA) とポリエチレングリコール (PEG) からなるトリブロック共重合体 (PCGA-b- PEG-b-PCGA) (tri-PCG) を基盤材料としたIPシステムの医療用材料としての機能向上等について報告してきた。
本研究では、IPゲル中に抗原やアジュバントとともにDCを封入して保持することにより,ゲル内でDCを長期間生存させ,その活性化状態を維持することでDCワクチンとしての治療効果の向上に成功した。

指導教員

大矢 裕一

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