理工学研究科 川端柊さんが第十三回低温・氷温研究会において発表優秀賞を受賞
氏名
川端柊
所属
理工学研究科 化学生命工学専攻 生命・生物工学分野 食品栄養化学研究室
受賞年日
2025年03月01日
大会・団体名
第十三回低温・氷温研究会
受賞名
発表優秀賞
研究テーマ等
RNAシークエンス解析による氷温保存時での収穫後ホウレンソウの呈味向上機構探索
賞の概要
対象となった研究の内容を以下に示す。収穫後の青果物を低温で保存することで低温順化によってグルコースやスクロース、アミノ酸など低分子物質の濃度が上昇し、甘味や旨味が向上する。しかし、氷温域(0℃以下から氷結点までの温度域)で貯蔵した青果物の呈味性向上について、関与する分子の網羅的な解析は行われていない。そこで本研究では、GCMSを用いたメタボローム解析およびRNA-シークエンス解析を用いて、氷温を利用した青果物の呈味性向上機構について、分子および遺伝子レベルで解明を試みた。主な結果として、氷温貯蔵したホウレンソウでは、低温馴化で誘導されるマスター転写制御因子Dehydration-Responsive Elements Binding 1 (DREB1)/ C-repeat Binding Factors (CBF)が作動して、甘味に関わる糖類が増加している機序が予測された。
発表の場である低温・氷温研究会は氷温技術の応用をめざす会員数200名程度の氷温学会の下部組織で、主に学生が研究発表を行うものである。その中で優秀な発表と認定された。
指導教員
福永健治