化学生命工学部

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理工学研究科 三宅慶也さんが2024年度日本放線菌学会大会において最優秀ポスター賞を受賞

氏名

三宅 慶也

所属

理工学研究科 化学生命工学専攻 生命・生物工学分野 酵素工学研究室

受賞年日

2024年09月11日

大会・団体名

2024年度日本放線菌学会大会

受賞名

最優秀ポスター賞

研究テーマ等

γ-poly-D-diaminobutyric acid生合成に見出したフィードバック阻害非感受性アスパラギン酸キナーゼPddDの機能解析とDAP経路強化への応用

賞の概要

最優秀ポスター賞の概要:  学生(博士課程以下の学生及びポスドク)が主発表者のポスター発表(今年度大会では72演題)に対して、選考委員による発表予稿及び当日の発表に対する審査が行われ、特に優れた発表を行った者に授与される賞である。

発表の内容:  細菌及び植物において、必須アミノ酸のL-リシンはジアミノピメリン酸 (DAP)経路と呼ばれる9段階の酵素反応カスケードを経由して生合成される。このDAP経路の初発反応を担う酵素はアスパラギン酸キナーゼ (Ask)と呼ばれる。このAskは、経路最終産物のL-リシンの細胞内濃度が高まると反応が遅くなる(L-リシンによるフィードバック阻害を受ける)ため、細菌及び植物細胞内のL-リシン濃度は常に一定レベルに制御されている。したがって、DAP経路下流産物として生合成される生理活性分子や抗生物質の高生産微生物を作出するためには、Askのフィードバック阻害を解除できるか?がカギとなる。  当研究室で行われた先行研究で、放線菌が生産する抗ウイルス性ポリアミノ酸の生合成初発反応は、フィードバック阻害を全く受けないPddDと名付けられた特殊なAskが触媒することが見出されていたが、その機能や構造は未解明なままであった。本研究では、PddDの構造と機能の関係を調べ、なぜPddDがフィードバック阻害を受けないのかを明らかにした。さらに遺伝子組み換え技術を用いて微生物細胞内のAskをPddDに置き換えることで、DAP経路のフィードバック阻害を完全に解除し、それにより経路下流産物として生合成される生理活性分子の高生産微生物の作出に成功した。

指導教員

山中 一也

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