化学生命工学部

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理工学研究科、笠谷いつきさんが第45回日本バイオマテリアル学会大会において日本バイオマテリアル学会大会 優秀研究ポスター賞を受賞

氏名

笠谷いつき

所属

理工学研究科 化学生命工学専攻 化学・物質工学分野 機能性高分子研究室

受賞年日

2023年11月07日

大会・団体名

第45回日本バイオマテリアル学会大会

受賞名

日本バイオマテリアル学会大会 優秀研究ポスター賞

研究テーマ等

体内でゲル化した後に光照射により除去可能な 生分解性インジェクタブルポリマーの開発

賞の概要

日本バイオマテリアル学会が主催する第45回日本バイオマテリアル学会大会において「体内でゲル化した後に光照射により除去可能な生分解性インジェクタブルポリマーの開発」という研究テーマでポスター発表を行い, 合計 194件のポスター発表中,受賞対象となる140件の中から日本バイオマテリアル学会優秀研究ポスター賞を受賞した。以下にその研究内容を示す。
本研究は、光を当てると溶解するインジェクタブルヒドロゲルの開発である。
近年、注射器でゲルを体内に埋入できるインジェクタブルヒドロゲルの医療応用がその低侵襲性や簡便さから注目されており、患者のQOLの向上も期待されている。私たちの研究室では、ポリエチレングリコール(親水性)とポリカプロラクトン-グリコール酸ランダム共重合体(疎水性)のトリブロック共重合体(tri-PCG)について、室温では液体であり、体温付近に温めるとゲル化する生分解性の温度応答型インジェクタブルポリマーとして研究を展開してきた。
このインジェクタブルゲルは癒着防止膜や血管塞栓材としての応用が期待されるが、加水分解によって分解されるため、その分解性を任意に制御することは困難である。
そこで、本研究では、時間・空間的制御が容易な光刺激によってインジェクタブルゲルを可溶化することを試みた。
意図した時間で、狙った部分のみを液化・除去することができれば、インジェクタブルゲルの有用性を高めることができると考えられる。
結果として、光応答性ポリマーを含有したミセル水溶液は、体温付近まで加温することでゲルに転移し、さらに光を当てることで照射表面から液体化することが明らかあとなった。

指導教員

大矢 裕一

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