教育内容・進路

関西大学高等部 スーパーグローバルハイスクール 運営指導委員からのメッセージ

内海 朋基 氏 株式会社電通 顧問

関西大学高等部のスーパーグローバルハイスクールに学ぶ皆さんには、高い志をもち夢と目標に向かって力強く前進していただきたいと願っています。自分自身の可能性に自ら限界を設けることなく、自分がこの国の将来を担い世界の未来を切り拓いていくのだという気概をもって学んでいただきたい。
電通も2013年に英国のイージス社を買収し、今では124ヵ国300拠点、海外比率48%以上のグローバル化に大きく舵を切ったところです。これから必要となる人材は、単に外国語ができるだけではなく、日本という長い歴史を誇る国にしっかりと立脚し、同時に多様な国々の文化や歴史や価値観を尊重しつつ、地球規模で協調できる人材であると考えます。
この学び舎で、温故知新に裏打ちされたアイデンティティと幅広い視野を涵養し、地に足がついたグローバル人材として大きく世界に飛躍されることを願っています。皆さんには無限の可能性が開けています。

関西大学の教育資源を生かしたSGHの取組を

小野 元之 氏 学校法人城西大学理事 大学院センター所長

SGHに求められているのは、まず高校段階での基礎学力であるが、将来の国際的なリーダーをめざす生徒の皆さんには、高い志とチャレンジ精神を持って、とりあえず、次の5つの能力を身につけてもらいたい。その5つとは①外国語の語学力、②幅広い基礎的な教養(各教科の学力)と読書力、③異文化や異なる立場の意見を理解し、議論し、聞く耳を持つ能力、④倫理観、道徳心、協調性などの人間性の涵養、⑤健康・体力、困難にめげない心や忍耐力、課題解決意欲と能力である。グローバル社会とは世界的な大競争社会であり、これからの世界はとても厳しい環境が予想される。関西大学は総合大学としてそれぞれ人文、社会科学と自然科学の分野で教育・研究能力を高めてきているが、SGHでは関西大学の教育資源を最大限に生かしながら、厳しいグローバル化の進む世界の中で、生き生きと活躍できるたくましい日本人を育てて欲しい。

菊地 俊郎 氏 元 国立研究開発法人 科学技術振興機構 技術参事

開国、間もない明治11年、英国の旅行家、イザベラ・バード女史が、通訳を連れ、東北、北海道を3ヶ月、旅したことをご存じでしょうか。その紀行文「日本奥地紀行」の中で、「世界中で日本ほど女性が危険にあわず、まったく安全に旅行できる国はない」と語って、当時の地方の寒村であっても、礼儀正しい日本人を評価しています。それは、バード女史が、世間の偏見に捉われず、自分に素直に、自らの目で、耳で、足で、日本の文化、伝統に敬意をもって接したからとも、言えます。皆さんが未知の世界、文化と接する時、是非、自分に素直に、自分の五感で捉え、向かい合っていただきたいと思います。そのことは、自然科学の世界でも、同じです。自らの素朴な疑問、「なぜだろう」、「どうして」を大切にして、実験フィールドに立ち、その奥にある原理を理解、あるいは探求して、科学の楽しさを味わってみてください。

竹中 平蔵 氏 東洋大学教授 慶応義塾大学名誉教授

関西大学高等部に在籍する若い皆さん。皆さんには、大きな可能性があります。若い世代の最大の特権は、無限大の夢を持てることです。この特権を決して放棄することなく、大きな夢に向かって欲しいものだと思います。
皆さんが生きる時代の世界は、これまでのものとは大きく異なっているでしょう。冷戦時代には30億人足らずだった「市場経済」の人口は、今やその2倍以上になりました。フロンティアが広がり、大きなチャンスが訪れています。しかし見方を変えれば、競争相手も2倍以上になりました。そして世界は「フラット化」し、日本人の5分の1や10分の1という安い賃金で、私たちと同レベルの仕事が出来る人々が増えています。皆さんが生きる時代は、チャンスとリスクに満ちているのです。
そうしたなか、グローバルな舞台で生きるという強い覚悟をもって、学習を重ねることが必要です。スーパーグローバルハイスクールとしての関西大学高等部で、皆さんの大きな夢を実現していって下さい。

宮原 秀夫 氏 大阪大学 名誉教授

グローバル化とは、国際感覚を身につけ、日本だけでなく広く世界で活躍できるようになることです。そのためには、普段から多様な文化に接し、それを理解する能力を涵養することが大切です。 スーパーグローバルハイスクールプログラムで学んだことをいかして、立派な国際人に育たれることを、心から期待します。

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