目的・趣旨

学生の学びと成長を促すために、各種データの分析・可視化に取り組む教職協働・学部横断型のIR分析を行う

 IR(Institutional Research)とは、学内に存在する様々な課題(Research Question)に対して、データ収集・分析・可視化を通して解決への糸口を 発見・提供し、当該部署における点検・評価・改善機能を支え高めるための組織的な取組を指します。その領域は経営や研究など多岐にわたりますが、 本学の教育におけるIR活動として右記のような4つのミッションの達成に向けて、関大生の学びと成長を促すための様々な活動を展開しています。
 具体的には、すべての学部において入学時調査(診断的)・卒業時調査 (総括的)を行い、また、ほぼすべての学部ではパネル調査も実施しています。それらの結果をまとめて毎年各学部に対して直接フィードバックを行っています。2023年度には第1回卒業生調査を、2024年度には学生インタビュー調査を行い、学生をより多面的に捉えるための取り組みも実施しています。各種調査で得られたデータは、近年急速に発展するBIツール等も活用しながら、データの可視化を進めたりしています。データを共有し、リテラシーやスキルを高めるための研修会やワークショップ(FD) なども積極的に行っています。結果を簡潔に示した学内ポスター(『IR Press』)や、学内外の多くの関係者に見てもらうためのリーフレット(『IR Times』)などを発行したり、さらには、教育改善の取り組みについて学内外の事例発表を行うフォーラムを開催したりもしています。
 これらの活動を通して、全学(マクロ)と各学部等(ミドル)の内部質保証機能の実質化へと寄与し、それらが学生の学びと成長に繋がることを目指しています。

間接評価と直接評価

委員長挨拶

― 多様性の時代、学生が主体的に学ぶ大学であるために ―

プロジェクト長写真

委員長(副学長・教育推進部長)
小西 秀樹

 関西大学は、学生のみなさんが主体的に考え、行動する「考動力」を養成するにふさわしい大学をめざしています。学士課程における共通教養教育や学部専門教育、大学院での研究だけではありません。正課外活動や社会連携も含め、多様な場を通じて培われた「考動力」は、まさに多様な価値観が共存する現代社会を担う、ひとりひとりの強くしなやかな個性を創り出す大切な資源となるでしょう。

 教育は、個々の人生のみならず、社会の趨勢全体に影響を及ぼします。学ぶ目的は何か、しかも関西大学で、この学部、研究科で学んでいる意味とは何か、その成果はどうなのか、学生のみなさんには自身をとらえ、研鑽を積んでもらうことが期待されています。一方、学生が自身の位置を適切に確認できるような指標を、大学は全体として、学部、研究科はそれぞれの教育理念をもとに示さねばなりません。主体的な学び、「考動力」養成を謳うからこそ、この責任は重大です。大学と学生とが向き合い、何をもって「主体的」というのか、倫理的観点も交えて多角的に考え、実践する。教育の理念、個別目標の達成、すなわち学びの成果を把握し、教育の質向上、内部質保証に継続的に取り組む社会的責任です。

 関西大学におけるIR活動は2025年4月、新体制となりました。これまでは教学IRプロジェクトが2014年に教育推進部に付置され、教育職員と事務職員の協働を軸に重要な役割を担ってきました。今般、総合大学としての内部質保証を加速させるべく、学長主宰の内部質保証推進委員会のもと、IR推進委員会として発展改組されました。学長によるマネジメントのもと、学部、研究科など大学各部署との連携強化はもちろん、個々の構成員の日常的な課題解決への支援も重要です。本学が未来図を適確に描き、着実に前進できるよう、まずは今どのような状況にあるのか、多角的に検証し、実行策を考案していく ― 本委員会がそうした場のひとつになれば幸いです。

 新体制とはいえ、IR活動の根幹が、主体的な学びを通じた学生の成長支援にあることは変わりません。教育効果のすべてが数値化できるわけではありませんが、ひとつの指標として、学部、研究科の特色ある教育の推進、改善に活用いただく。学生のみなさんにも、ひとつの指標として、自己の見直しに役立てていただく。指標の意味について、教職協働、学生も参画して考える企画も展開します。

 教育の本質は大学の変わらぬ情景、すなわち教室での真剣な講義や演習、キャンパスでの仲間たちとの語らい、図書館での静謐な読書のひとときにあるのでしょう。そのことに思いを致しながら、指標が学術的に精度を高めるよう努め、「関大生の今」を御覧いただこうと考えています。学内外のみなさまの、いっそうのご理解、ご協力をお願い申し上げます。

メンバー

IR推進委員会 構成員一覧

2025年4月1日(敬称略)

役職・所属 氏名
副学長・教育推進部長
政策創造学部 教授
(委員長)
小西 秀樹
学長補佐
総合情報学部 教授
(副委員長)
中尾 悠利子
教育推進部副部長
教育推進部 教授
(副委員長)
山田 剛史
教育開発支援センター長
教育推進部 教授
岩﨑 千晶
学事局長 竹中 敏治
学事局次長 上吉原 肖行
授業支援グループ長
(教学IR室)
川端 洋子
授業支援グループ長補佐
(教学IR室)
川瀬 友太
外国語学部 教授 池田 真生子
社会安全学部 教授 川 口  寿裕
システム理工学部 教授 古城  直道
経済学部 准教授 溝端 泰和
入試事務局
入試高大接続グループ長補佐
鳥居 貴久
学生サービス事務局
学生生活支援グループ長補佐
辻 さやか
キャリアセンター事務局
キャリアセンター事務グループ長補佐
山口 靖人 
教育推進部 特任准教授 (オブザーバー)
溝口 侑
IR推進委員会作業部会 構成員一覧

IR推進委員会作業部会(教学IRプロジェクト)一覧

2025年4月1日(敬称略)

役職・所属 氏名
教育推進部副部長
教育推進部 教授
(リーダー)
山田 剛史
教育推進部 准教授 山田 嘉徳
教育推進部 特別任用准教授 溝口 侑
学事局次長 上吉原 肖行
授業支援グループ長
(教学IR室)
川端 洋子
授業支援グループ長補佐
(教学IR室)
川瀬 友太
授業支援グループ
(教学IR室)
飯島 直樹
授業支援グループ
(教学IR室)
笠谷 柊
授業支援グループ
(教学IR室)
田代 伶奈
授業支援グループ
(教学IR室)
日下 千秋

IR推進委員会 広報・研修作業部会 一覧

2025年4月1日(敬称略)

役職・所属 氏名
学長補佐
総合情報学部 教授
(リーダー)
中尾 悠利子
学長補佐
商学部 教授
木村 麻子
学長補佐
システム理工学部 教授
庄田 敏宏
教育推進部副部長
教育推進部 教授
山田 剛史
教育開発支援センター長
教育推進部 教授
岩﨑 千晶
学事局次長 上吉原 肖行
授業支援グループ長
(教学IR室)
川端 洋子
授業支援グループ長補佐
(教学IR室)
川瀬 友太
授業支援グループ
(教学IR室)
飯島 直樹
授業支援グループ
(教学IR室)
笠谷 柊
授業支援グループ
(教学IR室)
田代 伶奈
授業支援グループ
(教学IR室)
日下 千秋