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2022年度 会長あいさつ

関西大学教育後援会会長 山田泰正

ウィズコロナ時代の教育後援会活動

初夏の訪れを感じさせる今年の5月、3年ぶりに行動制限の無いゴールデンウィークを迎えることができました。新型コロナウイルスの感染はいまだ収束はしていませんが、医療崩壊といった最悪の事態はなんとか回避できており、かつての日常を取り戻す兆しが見えつつあるように思います。
ただ、どれほど感染状況が好転したとしても以前通りの生活を完全に取り戻すことはできず、今後は、インフルエンザウイルスのように何らかの形で新型コロナウイルスに関わって行かざるを得ないように思えます。そうした中、いかにして新型コロナウイルスの感染リスクに対処していくかが、これからの課題であると言えるでしょう。

さて、「名人は危うきに遊ぶ」という言葉があります。これは白洲正子の随筆集のタイトルに採られたことから広まったものですが、この言葉の基となったのは森川許六と向井去來による著書『俳諧問答』にある芭蕉と許六との問答です。元禄六年の春、芭蕉の弟子である許六の宿泊所を訪れた芭蕉は許六に「衣更」の句を詠むよう勧めるのですが、許六は師を前に緊張し、何句吟じても良い句ができずにいました。それに対して芭蕉は「仕損ずまい、という気持ちばかりでは到底良き句の生まれるものではない。『名人はあやふき所に遊ぶ』ものだ」といった主旨の言葉を語ったとのことです。

確かに、何事をする上でも、失敗を恐れすぎて安全な道ばかりを行くといった姿勢は、若い人にとって人生を貧しくしてしまいかねないように感じます。特に本学の学生にあっては、しっかりとした制度が大学に整備されていることから、留学したり、ベンチャー企業を立ち上げたりすることを試みる際も、十分フォローしてもらえることが期待されますので、過度に失敗を恐れることなく、やりたいことに果敢にチャレンジしていただきたいと考えております。

ところで、横田英哲前会長は新型コロナウイルスが感染拡大する中、難しい教育後援会の舵取り役として一年間、その運営に携わってこられました。そして、今年の5月に千里山キャンパスにおいて3年ぶりの総会を開催するに至りましたが、これは、横田英哲前会長が少しでもコロナ禍前の日常を取り戻したいとの思いで、教育後援会の活動を導いてこられた成果であることに間違いありません。

そうして、ようやく対面で開催できた本年度の総会において、私はこのたび2022(令和4)年度の会長職を担うこととなりました。身に余る大役を仰せつかり、責務の重大さに身の引き締まる思いです。これからの1年間、さまざまな困難な出来事が起き得るかとは思いますが、大学ご当局の皆様と歩調をあわせながら、リスクを慎重に見極めつつ、ウィズコロナの時代にふさわしいさまざまな事業を遂行してまいりたいと思います。皆様におかれましては、何卒ご理解とご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

以 上


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