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2020年度 会長あいさつ

関西大学教育後援会会長 岡野 新

教育後援会の更なる発展をめざして

新型コロナウイルスの影響拡大が懸念される昨今、改めてこれまでの人類の歴史を振り返ってみますと、それは感染症との戦いの歴史でもありました。
現代人は不慮の大量死にあたるものとして戦争を思い浮かべがちですが、実は19世紀における戦死者の死因の大部分が病死であり、兵器による死者はそれほど多くはなかったのです。20世紀に入ってからも感染症の恐ろしさに変わりはなく、例えば第一次世界大戦は3700万人の犠牲者を出したとされますが、同じ時期に発生した鳥インフルエンザの一種と考えられるスペイン風邪は、感染者が6億人、死者は最終的には4000万人から5000万人に及んでいます。
現在、こうした感染症の脅威から多くの国は解放されつつありますが、その恩恵をもたらしたのはもちろん近代文明の発達によるものです。かつて日本において死病として恐れられた結核は、1943年に抗生物質であるストレプトマイシンが発見されたことにより劇的な治療の改善が図られ、また、インカ帝国を滅ぼしたとされる天然痘も、世界保健機構(WHO)の決議に基づく根絶計画が遂行された結果、1980年にWHOにより地球上からの根絶宣言がなされるにいたりました。従って、新型コロナウイルスも現在懸命に治療法を探っている研究者達の努力によって、いずれ効果のある薬品が見いだされ、ワクチンが開発されるなどして、治療法が確立されることを期待してよいかと思います。
残念ながら、その治療法の確立は今年の入学式までには間に合わず、式典は取り止めとなりましたが、近い将来必ずやかつての日常を取り戻し、それぞれのご子女も関西大学でのキャンパスライフを満喫できるようになることでしょう。
さて、このたびご父母・保護者の皆様は、お子様のご入学とともに教育後援会の会員になられたわけですが、本会は、戦後間もない1947(昭和22)年に創設され、2017年には創立70周年を迎えた、日本の大学でもっとも歴史のある父母・保護者による後援会組織です。創設以来、関西大学と父母・保護者の家庭との架け橋となる組織として活発な活動を行ってきており、大学の教育・研究を支援する独創的な事業や行事を数多く積み重ねてまいりました。その結果、例えば、朝日新聞出版から毎年発行される最新版の『大学ランキング』では、関西大学は保護者会ランキングの参加者数において、2位以下と圧倒的な差をつけて1位に輝き、「『関西大学教育後援会』の趣旨が、多くの大学の保護者会の範となっている」とのコメントも頂戴いたしております。
私は子どもが現在関西大学に通っております縁で、この関西大学教育後援会の活動に携わってまいりましたが、このたびご推挙を受け、2020(令和2)年度の会長を仰せつかることとなりました。
関西のみならず全国におられます会員の皆さま方から、会長に推挙されましたことは、まことに光栄に存じますが、同時にその責務の重大さを改めて痛感し、身の引き締まる思いでございます。
会長就任に際し、創立70周年を記念して刊行されました「『関西大学教育後援会七十年の歴史』を改めて繙きましたところ、創立以来70年に渡って、いかに私たちの諸先輩方が「大学と家庭の心のかけ橋」の役割を果たしつつ、情熱をもってこの学園を支援してこられたかを知ることができました。そして私もまた、同書の「歴代会長写真一覧」に掲載されている会長の方々に対して恥じぬよう、教育後援会の更なる充実・発展にむけ、大学ご当局と連携しながら誠心誠意努めてまいる所存です。
今回の新型コロナウイルスの感染拡大は、想定外の影響を日本国内だけではなく世界中に及ぼしつつあります。不幸にして罹患された方に対しては一日も早い回復をお祈り申し上げますとともに、経済的な被害を受けられた方に対しても心からお見舞い申し上げたいと思います。そして、緊急事態宣言がいまだ解除されない中、ご父母・保護者の皆様におかれましては、くれぐれも感染予防に留意しつつ、ご自愛ください。
新型コロナウイルスの影響の行く末が見通せず、例年とは異なる教育後援会の活動となるかもしれませんが、これからの1年間、本会の活動に対してご理解とご協力を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

2020年5月16日

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