収蔵資料
大正11年(1922)、大学昇格に伴い千里山学舎が開設された。
昇格時点で千里山にあった建物は予科校舎だけであったが、次第に学生数が増加し、学部学舎の建設は差し迫った問題となった。
そこで、学部生用の学舎として大学本館の建設が計画された。工事は大正15年(1926)夏から始まり、翌昭和2年(1927)3月に竣工した。この建物は、もと大阪市東区北浜5丁目にあった住友合資会社の総事務所だったもので、同社の社屋新築に伴って関西大学が譲り受けたのである。
大学本館は木造石盤葺2階建てで、南西端にある八角ドーム(この部分は3階建て)が瀟洒な雰囲気をかもし出していた。
現在、千里山キャンパスの以文館両端には八角形のドームが付設されているが、これは大学本館にあった八角ドームの意匠をもとにしており、建物の記憶を引き継いだ形となっている。