ごあいさつ

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機構長

 大阪医科大学・大阪薬科大学、そして関西大学の3大学の協力による本取り組みも10年目を迎えました。学際融合分野での大学院教育が活発に行われる中、学部教育での取り組みは数多くあ りません。教養教育、専門教育に加え、学際融合分野の教育を限られた時間の中に収めることは容易ではなく、特に、進路に対して資格が大きな役割を果たす医・薬・看護系の学部にあっては、より難しい状況です。また、講義内容の変更により、科目の位置づけなどが変更になっており、活動当初と比較すると制約条件が増すばかりです。一方で、「量より質」を求める授業改善が行われており、既存科目だけに頼っていた単位互換科目に加え、3大学の教員による「医エ薬連環科学」という講義や資料集・教科書 の編纂、また、他分野学生のための補習実習科目など、それぞれの大学の教員が他分野学生の特性を理解しながら、より効果的な学修環境の構築に努めています。
 また、高槻市、高槻市教育委員会、高槻商工会議所などの協力により、世代を超えた循環的教育システムの構築を目指した社会還元活動も、十分根付いてきていることを実感いたします。自分の研究を人前で発表出来る機会を設けることによって、理科への興味と向き合い方を涵養することが目的の自由研究コンテストにおいても、例年、多くの作品が応さ募れるようになりました。また、小学校への出張講義で初年度に会った児童も大学生活を過ごしはじめ、この取り組みの成果が形として残る段階に達しています。
 医療分野での幅広い問題解決能力を持った「専門知識を有す るジェネラリスト」の輩出が本取組みの主たる命題でありますが、そのジェネラリストに「異分野を融合させることによって、生活の質をどれだけ向上させられるか」という夢を抱かせること、が命題解決の鍵だと考えています。
 これまで以上に、他分野学生との接点を持ち、自分野のアイデンティティを深化させ、他分野の長所短所を相互に理解し合える場を揺藍期に作り上げ、本取組みのキー・マインドを涵養・継承 してまいりたいと存じます。これまでのご支援に感い謝たしますとともに、更なるお力添えをお願い申し上げます。

機構長 倉田 純一 関西大学 システム理工学部 機械工学科准教授

副機構長

 大阪医科大学は、昭和2 (1927) 年大阪高等医学専門学校として発足し、開学以来90年近く、北摂・高槻の地で多くの医療人を育成するとともに、地域医療のために邁進してきました。平成21年度には文部科学省の戦略的大学連携支援プログラムを受け、関西大学・大阪医科大学・大阪薬科大学共同で「三大 学医エ薬連環科学教育研究機構」が発足し、学部教育の連携を深めるとともに、各大学の特徴を活かした地域への取り組みを継続してきました。本機構の基本理念は「分子から社会までの人間理解」です。理工学、薬学、医学、看護学の専門的学際分野に触れ、お互いの分野を理解し且つ学ぶことで、広い視野と深い洞察力を有し社会のニーズに対応できる優秀な人材を育成することが一貫したテーマです。今後も基本事業である「教育課程の構築」と「教育支援システムの構築と教育環境の整備」を継続いたします。学部教育においてはテレビ会議システムを用いた三大学共通双方向講義が発信され、多数の学生が聴講することができます。最前線の研究について理解を深める「シンポジウム」も開催いたします。グローバル化が進み、教育におけるアクティブラーニングの重要性が問われる今、三大学相互交流の更なる発展と、医エ薬連環学科を活かした「ひとづくり」の実践を目指します。そして、平成28年度の文部科学大臣表彰受賞において高い評価をいただいた「地域のへ社会還元」を 一層充実させるべく、高槻市など自治体との協力体制強化への働きかけも推進したいと考えています。大阪医科大学では、医学部と看護学部が協働して、これらの学際的な取組みを推進します。引き続き皆様のご支援、ご指導を賜りますよう何卒宜し くお願い申し上げます。

副機構長 寺﨑文生 大阪医科大学 医学部教育センター専門教授

副機構長

 大阪薬科大学は、明治37年(1904年)に創立された大阪道修薬学校として発足し、これまで110年以上にわたって病院・薬局、医薬・食品関連企業、行政機関、教育機関などの第一線で活躍できる人材を輩出してきました。平成8年(1996年)に松原市から高槻市にキャンパスを全面移転して以来、時代に即した教育研究環境の充実を図るとともに、高槻市を中心とした北摂地域において、薬系大学としての専門性を活かした社会連携事業の取り組みなども進めてきました。平成21年(2009年)には、同じく高槻市にキャンパスを有する関西大学、大阪医科大学と本学との共同による「三大学医工薬連環科学教育研究機構」の発足を契機に、医学、看護学、工学、薬学といった各専門領域のみならず、大学間の垣根を超えた多種多様な教育システムの構築を進めてまいりました。また、大学間のみならず、高槻市、高槻市教育委員会および高槻商工会議所などのご協力のもと、三大学連携による地域社会への還元を目的とした事業活動も行ってきました。
 このたび、「三大学医工薬連環科学教育研究機構」の発足以来、副機構長を務めてまいりました辻坊 裕教授の退任に伴い、副機構長の後任を務めさせて頂くことになりました。昨今、医療現場では様々な職種が治療に携わるチーム医療の重要性が強調されています。そして、円滑なチーム医療を実践するには、様々な職種間で「共通言語」を持ち合うことが不可欠であると言われています。現代の医療は、きわめて高度かつ学際的な知識や技能が必要とされていることを考えますと、高等教育機関である大学においては、こうした「共通言語」を学ぶ機会を提供することの重要性が今後より一層高まってくるものと考えられます。
 本事業が発足してから10年という節目の時期を迎え、このたび3大学教員の共同執筆による教科書が発刊されることになりました。この共通教科書を一つのマイルストーンとして、今後も全国に先駆けた教育と研究の創出および発展を推進していきたいと考えています。引き続き、本事業に対するご理解とご支援をお願い申し上げますとともに、ご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

副機構長 永井純也 大阪薬科大学 薬学部教授

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