関西大学

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KU SMART PROJECT

ご挨拶

関西大学で開発された「関大メディカルポリマー(KUMP)
基軸とし、3つのM(Materials, Mechanics, Medicine)
「人に届く」医療器材および治療・診断システムを
開発して社会に貢献したい

 関西大学では、先端科学技術推進機構に設置された医工薬連携研究センターにおいて、医療の進歩のための革新的技術の開発に寄与するべく、関大で開発されたメディカルポリマー(KUMP)を活用した医療器材の開発と人材育成にも努めています。
 現在の日本では、研究から実用化への流れがスムーズではないという一面があります。そこで私たちは、材料化学者(Materials Chemists)、機械工学者(Mechanical Engineers)および臨床医(Medical Doctors)の間の垣根を取り払い、同じ目標を持って研究を進めることが必要だと考えました。そして機は熟したと考えています。材料化学者および機械工学者と臨床医の三者が、自分の立場だけから意見を言い合う一方通行のやり取りではなく、お互いに、現状と課題を知る機会を重ね、ようやく同じ目標と問題意識を持って研究を進める基盤ができつつあります。
 本プロジェクトでは、現在日本が抱えている医療における問題を打破するため、関大メディカルポリマーを設計・合成する私たち材料化学者と、そのデバイス化・システム化を実現する機械工学者が連携し、現場の臨床医からのニーズを受けて研究を進め、3つのM(Materials, Mechanics, Medicine)で「人(患者と臨床医)に届く」医療器材を開発します。私たちの研究が、実際に商品化され、本当の意味で患者さんの負担の軽減に寄与できるように、また、ニッポンが、そして関西大学が、得意とする「ものづくり」が、いかに医療に貢献できるかを広く社会に向けて発信して日本の産業の現場を元気にするように、全学的に展開して参ります。

センター長画像 医工薬連携研究センター長 化学生命工学部 教授 大矢 裕一

本学の知を提示する「舞台」として

 このたび、2016(平成28)年度の文部科学省「私立大学研究ブランディング事業」に選定された「『人に届く』関大メディカルポリマーによる未来医療の創出」事業は、多様で独創的・革新的な研究を志向し、世界レベルの研究の場を創出していく、まさに本学の知を提示する舞台となると考えます。
 関西大学は、バイオマテリアル分野の研究者数において、日本の大学では最大級の規模を持ち、一大研究拠点となっています。こういった背景から、2003年に大阪医科大学と学術交流および医工連携に関する協定を取り交わすとともに、2004年には先端科学技術推進機構内に医工薬連携研究センターを開設し、連携を強化してきました。加えて2012年からは大阪薬科大学を含む三大学での「医工薬連携研究交流会」を定期的に開催し、医療の基盤を支える取組を推進しています。
 今回のプロジェクトには、「関大らしさ」が色濃く反映しています。本学の材料化学者(化学生命工学部)と機械工学者(システム理工学部)、そして大阪医科大学の臨床医の先生方との「医工連携」を強力に行い、「関大メディカルポリマー」の取組を通じて、日本そして世界の「人に届く」未来医療の創出をめざします。

関西大学学長 芝井敬司 関西大学学長 芝井敬司
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