関西大学

English

KU SMART PROJECT

研究紹介

「体内で形を変える・吸収される」スマート・メディカルポリマーによる新規治療システム

軟骨・半月板を「再生する」足場となるポリマーゲルの開発 ―「膝関節の手術に使える」軟骨細胞が再生・修復する材料の開発― 医工薬連携センター長 化学生命工学部 教授 大矢裕一化学生命工学部 教授 平野義明、大阪医科大学 整形外科学

日本で膝関節(図1)の異常をきたす人は1,000万人を超え、加齢やスポーツによるケガなどが原因で歩行が困難となり、治療を必要とされる患者さんは700万人とも言われています(図2)。
現在は、関節注射や筋力強化訓練などが主たる治療法ですが、効果が得られない場合には、手術が必要になります。
手術では、内視鏡を用いて軟骨や半月板の一部を削り取ったり、人工膝関節を入れたりすることになり、患者さんの負担は非常に大きくなります(図3)。
そこで、患者さんの負担を軽減するために、細胞と親和性が高く、からだの中で固まるゲルの内部に細胞を3次元に配置させ、軟骨や半月板を再生する材料の開発を推し進めています。
これらの材料は、注射器や内視鏡を用いて、簡単に患部へ注入することができ、軟骨や半月板の再生を助けます。

図1 膝の仕組み/図2 治療が必要な膝の異常/図3 従来の治療法の問題点
からだの中で固まるゲルと細胞を3次元に集合させる技術を用いて、
低侵襲手術と患者さんの歩行の苦痛を改善
ペプチドハイドロゲルの図


ページトップへ戻る