1. HOME >
  2. 概要 >
  3. 所長挨拶

所長挨拶 Message

野坂 博南
(関西大学経済学部教授)

関西大学経済・政治研究所は、「社会に貢献する研究所」を目指し、産業や行政、地域社会との連携を重視した研究機関として事業を行ってきました。

本研究所は1958年に創設されてから66年が経ちますが、創設当初から学際的な研究機関という特徴があります。本研究所の運営にあたっては、関西大学の6つの学部から幹事が選出され、所長を補佐する役割を果たしています。また、産業界や学界で活躍される方々を研究所に顧問として迎えて外部からの評価をいただいております。

本研究所は学内公募で選出された研究班を単位に研究活動をしています。各班は複数の学部の教員から構成されることに加えて、関西大学以外の研究者も研究班に加わることもあり、学際性とともに研究の専門性も高めています。また、本研究所として特定のテーマを設定して研究班を公募することもあり、研究所として取り組むべき方向性を明確にしています。

2024年度には4つの研究班が活動しています。班名を列挙すると、①関西ファミリービジネスのBCMと東アジア戦略研究班、②財政と公会計研究班、③サブサハラ政策研究班、④民主主義の再生と『公共圏』研究班という4つの班です。各研究班は、「産業セミナー」を開催し、一般の方々へ研究成果を報告しています。このセミナーは、1962年の開始以来60年以上にわたり、時代に応じた多様なテーマで開催されてきました。なお、研究班の研究成果は、この他にも『研究双書』や『調査と資料』として刊行されています。

また、本研究所では、学内外の著名な研究者や実務家をお迎えして「公開講座」を開催しています。ここ数年では、ロシアのウクライナ侵攻や金融政策といった話題を扱っており、2023年度までに累計222回の講演が実施されました。なお、「産業セミナー」と「公開講座」の内容は『セミナー年報』として公表されています。

本研究所は、半世紀を超える歴史のなかで、時代に対応した多様なテーマを取り上げながらも、当初の設立理念を維持しつつ研究体制を強化して参りました。このような体制を維持できたのも産業、行政、地域社会の皆様のご理解とご支援があったお陰と考えております。今後ともますますのご指導をいただけると幸いに存じます。

2024年8月

概要